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平成二十二年一月二十五日提出
質問第三五号

いわゆる足利事件で容疑者とされた人物の取調べを担当した元検察官による謝罪に関する質問主意書

提出者  鈴木宗男




いわゆる足利事件で容疑者とされた人物の取調べを担当した元検察官による謝罪に関する質問主意書


 一九九〇年、栃木県足利市で当時四歳の女児が殺害されたいわゆる足利事件で容疑者とされ、無期懲役が確定し、服役中だった菅家利和氏が、女児の下着に付着していた体液のDNA型が菅家氏のものとは一致しないとの鑑定結果が出たことを受け、昨年六月四日、千葉刑務所から釈放された。足利事件の再審の第五回公判が本年一月二十二日、宇都宮地裁で開かれ、その際、当時菅家氏の取調べを担当した森川大司検事も出廷した。右を踏まえ、質問する。

一 人権の定義に対する千葉景子法務大臣の見解如何。
二 人権派の定義に対する千葉大臣の見解如何。
三 千葉大臣は、自身が人権派であると認識しているか。
四 足利事件は、無実の罪で菅家氏の人権が著しく侵害された、我が国史上稀に見る重大な人権侵害事件であると考えるが、千葉大臣の見解如何。
五 公判の最中、菅家氏が森川元検事に対して、「森川さん、私は十七年半もの長い間、無実の罪で捕まっていました。どう思いますか」と問いつめると、森川元検事は「非常に深刻に思っている」と答えたとのことである。また菅家氏が、当時の森川検事が否認を続けた菅家氏の訴えを無視し続け、強圧的、脅迫的な取調べを繰り返し、菅家氏を起訴するという誤った判断をしたことについて、「謝って下さい」と謝罪を求めたが、森川元検事は「先ほど申し上げた通りです」と答えるのみで、最後まで謝罪しなかったという。森川元検事は現役を既に退いている者ではあるが、公正、公平を旨とすることが誰よりも求められる検察官が、過去に誤った判断をし、一人の人間の人生を狂わせたことはとても重く、取り返しのつかない失敗であったと考える。それについて、せめて一言でも謝罪をするのが、検察官である以前に人間として当然の対応であると考えるが、そうしなかった森川元検事の対応に対する千葉大臣の見解如何。
六 公判の最中、森川元検事は菅家氏の弁護人の尋問に対して「威嚇するのですか」と反論している。現職を退いているとはいえ、かつて検察官の任に就いていた者が、神聖なる法廷の場で右の様な言動を行うことは適切であるか。千葉大臣の見解如何。
七 千葉大臣として、自身が人権派であり、足利事件を我が国史上稀に見る人権侵害事件であると認識しているのなら、同事件に係る検察庁及び森川元検事の今回の対応を反面教師とし、検察庁全体に何らかの訓示を出すべきであると考えるが、千葉大臣の見解如何。

 右質問する。



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