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平成二十二年二月十日提出
質問第一〇八号

検察庁等による刑事事件の捜査に係る情報の漏えいの有無に対する鳩山由紀夫内閣の見解に関する再質問主意書

提出者  鈴木宗男




検察庁等による刑事事件の捜査に係る情報の漏えいの有無に対する鳩山由紀夫内閣の見解に関する再質問主意書


 検察庁等による情報のリーク(以下、「リーク」という。)に関し、例えば検察としていつ誰に聴取を要請する方針でいるか、また聴取に応じた人物がどの様なことを述べたか、他には、逮捕された容疑者が自身にかけられた容疑についてどの様な供述をしているか、またその供述の結果、何らかの新たな容疑が見つかったか、更には別の人物が容疑者として浮上したか、ある人物に対して任意の事情聴取が行われる予定であるか等、ある刑事事件の捜査がどの様に推移しているかに関する情報を検察庁が新聞社等の各報道機関に流すことと定義する。右と「政府答弁書一」(内閣衆質一七四第三号)、「政府答弁書二」(内閣衆質一七四第二七号)及び「前回答弁書」(内閣衆質一七四第六五号)を踏まえ、再質問する。

一 本年一月二十二日、中井洽国家公安委員会委員長は記者会見において、一九九〇年、栃木県足利市で当時四歳の女児が殺害されたいわゆる足利事件で容疑者とされ、無期懲役が確定し、十七年半に亘り服役を余儀なくされた菅家利和氏の再審裁判について、「今の自供、自白中心の捜査、そして捜査当局から一方的にリークされる記事しか書かないマスコミ。そういう中では、冤罪被害はこれからも出ると思っています」と、更に「今もそういうことか」との質問に対して「ずっとそうじゃないか。一度、被疑者になったら徹底的になるじゃないですか」などと述べたと承知する。前回質問主意書で、右は中井委員長として、検察庁、そして警察庁が「リーク」することはあり得るとの見解を示したものと理解して良いか、またそうであるのなら、「政府答弁書一」及び「政府答弁書二」における見解と真っ向から食い違うことになるのではないかと問うたところ、「前回答弁書」では「検察当局及び警察庁においては、検察及び警察の活動を国民に正しく理解していただくため、あるいは、社会に無用の誤解を与えないようにするために、記者発表したり記者会見したりすることがあるものと承知しているところ、中井国家公安委員会委員長の御指摘の発言は、これらの記者発表や記者会見を念頭に置いたものであり、検察当局及び警察庁において、捜査上の秘密を外部に漏らすことを意味するものではないものと考えている。」との答弁がなされている。右答弁は、要するに中井委員長としても、検察庁と警察庁どちらにおいても「リーク」はないと考えているということか。中井委員長の明確な説明を求める。
二 中井委員長は一の発言の中で「今の自供、自白中心の捜査、そして捜査当局から一方的にリークされる記事しか書かないマスコミ。そういう中では、冤罪被害はこれからも出ると思っています」と述べているが、右にあるリーク≠フ定義は何か。前文において当方が定義した「リーク」とどの様な違いがあるのか説明されたい。
三 中井委員長は一の発言の中で、「自供、自白中心の捜査」と述べているが、右の定義は何か説明されたい。
四 中井委員長は一の発言の中で、「冤罪被害」と述べているが、右の定義は何か説明されたい。
五 中井委員長は一の発言の中で、「ずっとそうじゃないか。一度、被疑者になったら徹底的になるじゃないですか」と述べているが、右は具体的にどういう意味であるのか、中井委員長自身による詳細な説明を求める。
六 本年一月十九日、原口一博総務大臣は閣議後の記者会見で「『関係者』という報道は何の関係者かわからない。検察の関係者なのか、被疑者の関係者なのか。そこは明確にしなければ、電波という公共のものを使ってやるにしては不適だ」と、小沢一郎民主党幹事長の政治資金問題をめぐり石川知裕代議士が逮捕された件等に係る報道が、「関係者によると」、「関係者の話でわかった」等の形でなされていることに疑問を呈する発言をしていると承知する。小沢幹事長や石川代議士の件に関して言えば、右の「関係者」とは検察当局に他ならないと考える。原口大臣として、「リーク」または一の中井委員長の発言の中にあるリーク≠ヘあり得ると認識しているか。原口大臣自身による答弁を求める。
七 本年一月二十日、平野博文内閣官房長官は記者会見で、「リーク」があるかどうかを問われ、「事実関係をつかんでいないので断定的には言うわけにはいかない」と、あくまで推測であることを強調しながらも、「そういうふうに思うところもあるような気がする」と述べている。右の発言の真意は何か、平野長官自身による説明を求める。
八 平野長官として、「リーク」または一の中井委員長の発言の中にあるリーク≠ヘあり得ると認識しているか。平野長官自身による答弁を求める。
九 「前回答弁書」では「捜査当局においては、従来から、捜査上の秘密の保持について格別の配慮を払ってきたものであり、捜査情報や捜査方針を外部に漏らすことはないものと承知している。」との答弁がなされている。小沢幹事長や石川代議士の件に関して、これだけ「関係者によると」、「関係者の話でわかった」等の形の報道がなされていることを見ても、また、中井委員長や平野長官の発言を鑑みても、「リーク」があり得ることは明白であると思料する。そうであるにも関わらず、鳩山内閣として、右答弁にある様に、検察当局が「捜査情報や捜査方針を外部に漏らすことはない」とし、更に「従来から、捜査上の秘密の保持について格別の配慮を払ってきた」と断言できる根拠は一体何であるのか。鳩山内閣、特に、検察庁の監督省庁の長である千葉景子法務大臣自身による明確な説明を求める。

 右質問する。



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