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平成二十二年二月二十六日提出
質問第一八二号

内閣総理大臣公邸の改修・補修・備品購入に関する質問主意書

提出者  高市早苗




内閣総理大臣公邸の改修・補修・備品購入に関する質問主意書


 私が平成二十二年二月十二日に提出した「内閣総理大臣公邸の風呂場改修工事等に関する質問主意書」に対する答弁書を、去る二月二十三日に拝受した。
 この答弁書の内容について、更にご説明いただきたい点があることから、次の事項について質問する。

一 「和室の床改修」と「内装補修」について
 二月二十三日の答弁書では、内閣総理大臣公邸(以下、公邸)の改修工事内容について、「鳩山内閣総理大臣の総理大臣公邸への入居に伴い要した内装補修及び和室の床改修と経年劣化に伴う内装補修である。その支出額は、それぞれ、約二百十八万円、約百九十五万円であるが、いずれの経費も(項)内閣官房共通費(目)各所修繕から支出している。」とされている。
 この答弁につき、次の質問をする。
 1 鳩山内閣総理大臣は、二月十二日夜、内閣総理大臣官邸(以下、官邸)に於いて、記者団に対して、「調べてみました。今、寝室を実は、和室を洋風にして、寝室にしています。そのための改修費などがかかっています。」と語られた旨が、報道されている。
  鳩山内閣発足当時、公邸には、三箇所の洋室の寝室が既設されていた。また、リビング等、寝室以外の洋室も複数箇所既設されていた。
  何故、税金から高額の経費を使用して、新たに和室を洋風に改修する必要性があったのか、その理由を伺う。
 2 鳩山内閣発足時、公邸には、二箇所の和室が設置されていた。
  十分な数の洋室が既設されているにも関わらず、何故、日本の伝統文化継承や畳関連産業の振興に努力されるべき立場にある日本国の内閣総理大臣が和室を減らす工事を命じられたのか、その理由を伺う。
 3 「和室の床改修」のみに要した費用は幾らか。
 4 答弁書にある「内装補修」と「経年劣化に伴う内装補修」とは、それぞれ具体的には、公邸のどの場所の内装を、どのように補修したものか。また、各箇所の補修にかかった費用は幾らか、具体的に答弁されたい。
 5 小泉内閣時に、旧官邸の建築物を公邸として活用するにあたり、内装については、全面的に改修されたと承知している。その後、安倍内閣、福田内閣、麻生内閣においては、それぞれ内閣総理大臣が公邸に入居する前に公邸内で実施された「経費が発生した作業」は、「約百万円を費やしたクリーニング(清掃)作業」のみであったと理解しているが、間違いないか。
 6 仮に、鳩山内閣発足前の前記の三内閣時に、内閣総理大臣が公邸に入居する準備として、「経費が発生した改修・補修」の事実があれば、その内容と費用を示されたい。
 7 鳩山内閣総理大臣ご夫妻の入居に際して、公邸のクリーニング作業だけではなく、改修・補修まで必要だと判断した理由は何か。
二 「洗濯乾燥機の購入」について
 二月二十三日の答弁書では、鳩山内閣発足後に新たに購入した公邸の備品につき、「お尋ねの備品は、洗濯乾燥機二台である。その支出額は、設置に伴う搬入及び既存の故障した洗濯乾燥機二台の撤去に係る経費を含め、約六十一万円であり、(項)内閣官房共通費(目)総理大臣官邸業務庁費から支出している。」としている。
 ところが、鳩山内閣総理大臣は、二月十二日夜、官邸に於いて、記者団に対して、「調べてみました。今、寝室を実は、和室を洋風にして寝室にしています。そのための改修費などがかかっています。あと、洗濯機と言いましたけれども、それはそうでもなかったみたいで。」と発言された旨が、報道されている。
 答弁書と鳩山内閣総理大臣の発言の内容につき、次の質問をする。
 1 二月十二日の夜には、鳩山内閣総理大臣は、「調べてみました。」とした上で洗濯機の新規購入を否定されていたが、二月二十三日の答弁書には、洗濯乾燥機の新規購入が記載されている。二月十二日夜までに、調査は行われたのか、それとも行われなかったのか。
 2 仮に二月十二日夜までに調査を行ったとしたら、誰が調査をしたのか。鳩山内閣総理大臣ご自身か、それとも内閣官房職員か。個人名を答弁するのが不可能な場合には、職名で答弁されたい。
 3 二月十二日の調査後、どの段階で洗濯乾燥機の購入があったことが判明したのか。
 4 答弁書には、「既存の故障した洗濯乾燥機二台」と記載されているが、鳩山内閣発足時、既存の洗濯乾燥機は二台とも故障していたのか。
 5 仮に、洗濯乾燥機が二台とも故障していたとして、新品の購入ではなく、修理で対応することは不可能な状態であったのか。
 6 仮に、鳩山内閣総理大臣ご夫妻が入居される以前に洗濯乾燥機が二台とも故障していたとして、麻生太郎前内閣総理大臣やそのご家族からは、故障した洗濯乾燥機について、修理、または買い替えの要望はなかったのか。
 7 既存の洗濯乾燥機の撤去と搬入にかかる費用を含めたとしても、洗濯乾燥機一台あたりの新規購入にかかる費用が三十万五千円というのは、高額に過ぎると考えるが、当該洗濯乾燥機の製造業者名と型式について、示されたい。
 8 鳩山内閣による洗濯乾燥機の新規購入前に公邸に設置されていた洗濯乾燥機は、「NA‐VR一一〇〇R」であり、一台あたり十数万円で購入できる機種である。約二倍もの金額の洗濯乾燥機を購入することが妥当だと判断された理由は何か。
三 「風呂場改修工事」について
 二月二十三日の答弁書では、公邸の風呂場改修工事について、「内閣官房において改めて確認したところ、浴槽の清掃が行われた事実はあるが、お尋ねの『総理大臣公邸の風呂場改修工事』の事実はない。」としている。
 この答弁につき、次の質問をする。
 1 平成二十二年二月十二日の衆議院予算委員会に於いて、自由民主党の与謝野馨委員が行った公邸の修理内容を問う質疑に対し、鳩山内閣総理大臣は、「必ずしも全てを理解しているわけではありませんが、風呂場と、それから洗濯機をかえたかもしれません。そのぐらいだと思います。」と答弁されている。国民の代表が集まる国会に於いて国家予算に係る事項について内閣総理大臣が答弁されたことであるから、真実の答弁であると考えるものだが、二月二十三日の答弁書には異なる内容が記載されていた。風呂場改修工事の有無については、衆議院予算委員会に於ける内閣総理大臣答弁と答弁書の記載では、どちらが真実なのか。
 2 公邸に於ける風呂場改修工事の有無については、麻生太郎前内閣総理大臣、福田康夫元内閣総理大臣、安倍晋三元内閣総理大臣及びそのご家族による公邸視察を行えば、事実が判明すると考えるが、視察を受け入れることは可能か。もしも可能ではないとしたら、その理由は何か。
四 内閣総理大臣の足下からの無駄の排除について
 鳩山内閣総理大臣は、二月十二日夜、官邸に於いて、記者団に対して、「どうも、私も、あまり、どのようにして公邸を改修したかというところを理解していなかった節がありますが(後略)」と話された旨が、報道されている。「税金の無駄遣いを排除する」という大方針を掲げる鳩山内閣であるならば、鳩山内閣総理大臣ご自身の足下である官邸や公邸の改修・補修・備品購入についても、十分に「その支出の必要性や緊急性について検証」した上で、複数の業者から見積書を取り、「可能な限り節約できる方法」をもって行われるべきものだと考える。
 今後、公邸や官邸にかかる費用について、その節減に向けた取組みを行う予定はあるのか。あるとしたら、どの部署において、どのような方法で行われるつもりか。

 右質問する。



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