衆議院

メインへスキップ



質問本文情報

経過へ | 質問本文(PDF)へ | 答弁本文(HTML)へ | 答弁本文(PDF)へ
平成二十二年三月二日提出
質問第一九三号

政権交代時における内閣官房機密費の支出に対する鳩山由紀夫内閣の見解等に関する質問主意書

提出者  鈴木宗男




政権交代時における内閣官房機密費の支出に対する鳩山由紀夫内閣の見解等に関する質問主意書


 昨年十一月二十一日の新聞報道によると、第四十五回衆議院議員総選挙が行われた二日後の同年九月一日、前政権の河村建夫内閣官房長官により、二億五千万円の内閣官房機密費が引き出されていたとのことである。右と「政府答弁書一」(内閣衆質一七四第一五二号)及び「政府答弁書二」(内閣衆質一七四第一〇九号)を踏まえ、質問する。

一 昨年八月の第四十五回衆議院議員総選挙において、鳩山由紀夫代表率いる民主党は、官僚政治を打破し、国民目線に立った、生活者第一の政治の実現を訴え、また機密費についても、支払記録を作成し、一定期間後に公表することを義務付ける等、その透明性確保を図ることを主張していたと承知する。右につき、「政府答弁書二」では「『民主党の政権政策 Manifesto 2009』において、内閣官房報償費に係る記述はないものと承知している。」との答弁がなされている。民主党は、二〇〇一年に起きた外務省の機密費流用事件を機に、いわゆる機密費流用防止法案を国会に提出し、その中で機密費の支払記録書の作成や一定期間経過後の公表を求めており、また二〇〇二年、当時の岡田克也政調会長は、「官房長官が自分の判断で使用できる金額の内容を開示せず、不明瞭な状態を保っていることは極めて不十分であり、非常に不満に思う」とも述べていると承知する。先の質問主意書で、選挙公約に機密費についての具体的記述はなくとも、右で述べた様に、民主党として可能な範囲での機密費の透明性の向上、国民に対する情報開示を図る必要性を訴えていたのではないかと問うたところ、「政府答弁書一」では「民主党の見解に係るお尋ねについては、政府としてお答えする立場にないが、過去、機密費の使用に係る文書の作成、公表等に関する法律案が同党の国会議員により国会に提出されたことや御指摘の趣旨の発言があったこと、また、『民主党の政権政策 Manifesto 2009』において内閣官房報償費に係る記述はないことは承知している。」との答弁がなされている。右答弁を起案し、作成した者の官職氏名を明らかにされたい。
二 「政府答弁書一」には「民主党の見解に係るお尋ねについては、政府としてお答えする立場にない」とあるが、現在民主党、そして政府として、各省の政策会議等を開催する、または民主党議員の各委員会における質疑を制限する等、政府と党の一体化を目指しているのではないか。そうであるならば、例え政権交代前の動きであっても、民主党の見解について「政府としてお答えする立場にない」とするのは、自身の行いに反し、矛盾しているのではないか。
三 前文で触れた様に、衆院選後、前政権により全て使い切る形で二億五千万円もの機密費が引き出されていたことにつき、「政府答弁書二」では「内閣官房報償費は、取扱責任者であるその時々の内閣官房長官が、その都度の判断で最も適当と認められる方法により使用することとされている経費であるところ、お尋ねの内閣官房報償費についても、前政権における当時の取扱責任者である河村建夫前内閣官房長官の判断により執行されたものであり、その個別具体の判断の適否については、現内閣としてお答えする立場にないが、それまでの支出の態様とは異なるものと言わざるを得ない。」と、平野博文内閣官房長官としても、異常であると考えている旨の答弁がなされている。右を受け、先の質問主意書で、現政権、特に平野長官として、衆院選後に前政権により全て使い切る形で二億五千万円もの機密費が引き出されていたことを、前政権が判断したものとしてそのままにするのではなく、例えば前政権時代に機密費の事務に関わっており、現在も在職中である官邸職員に話を聞く、場合によっては、河村前長官に直接話を聞く等の方策をもって、国民に事実関係を明らかにし、国民の理解を得る努力をすべきではないのかと問うたところ、「政府答弁書一」では「お尋ねの内閣官房報償費については、当時の関係職員から話を聞いたが、その使途等を確認できなかったところである。」との答弁がなされている。右の「当時の関係職員」が具体的にどの様な話をしていたのか、平野長官として、右を国民に明らかにする考えはあるか。
四 本年二月二十四日付の毎日新聞一面に、「ガバナンス 国を動かす 第2部 澱む情報 官房機密費 開示拒む平野氏」との見出しの記事が掲載されている。右記事の中には、
 「河村氏は昨年九月初め、官房長官に内定していた平野氏を議員宿舎の自室に招き、ひそかに引き継いでいた。『あなたも知っているだろうが、報償費というものがある。表に出せないカネだ。自分の判断で使えばいい』」
との記述があるが、右は事実か。昨年九月初め、内閣官房長官に就任する以前、平野長官が河村前長官の議員宿舎を訪問し、内閣官房機密費の説明を受けたという事実はあるか。
五 平野長官として、政権交代時に二億五千万円もの内閣官房機密費が引き出されていたことについて、河村前長官から直接話を聞き、河村前長官に説明責任を果たす様、求める考えはあるか。

 右質問する。



経過へ | 質問本文(PDF)へ | 答弁本文(HTML)へ | 答弁本文(PDF)へ
衆議院
〒100-0014 東京都千代田区永田町1-7-1
電話(代表)03-3581-5111
案内図

Copyright © Shugiin All Rights Reserved.