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平成二十二年六月十四日提出
質問第五八八号

二〇一〇年五月二十八日の日米安全保障協議委員会における普天間飛行場移設問題に係る日米共同発表に関する再質問主意書

提出者  鈴木宗男




二〇一〇年五月二十八日の日米安全保障協議委員会における普天間飛行場移設問題に係る日米共同発表に関する再質問主意書


 本年五月二十八日、日米安全保障協議委員会は、普天間飛行場移設問題について日米が合意した内容につき、共同声明を発表(以下、「共同発表」という。)した。右と「前回答弁書」(内閣衆質一七四第五三七号)を踏まえ、再質問する。

一 前回質問主意書で、遅延及び遅滞の定義を問うたところ、「前回答弁書」では「遅延とは、一般に、『物事が予定より長引くこと。遅れること。(出典 大辞林)』であり、遅滞とは、一般に、『物事が予定どおり進まず遅れること。(出典 大辞林)』であると認識している。」との答弁がなされている。右の答弁を起案・作成した部署及びその責任者は誰か明らかにされたい。
二 一の部署及び責任者として、遅延、遅滞の定義付けをする上で、広辞苑ではなく、大辞林を用いているのはなぜか。その理由を説明されたい。
三 遅延及び遅滞の定義に関し、内閣法制局はどの様な見解を有しているか。
四 「共同発表」の英文には、
 「Both sides confirmed the intention to locate, configure, and construct the replacement facility in such a manner as to ensure that environmental impact assessment procedures and construction of the replacement facility can be completed without significant delay.」
との記述がある。右につき、外務省による「共同発表」の和文では、
 「両政府は、代替の施設の環境影響評価手続及び建設が著しい遅延がなく完了できることを確保するような方法で、代替の施設を設置し、配置し、建設する意図を確認した。」
とされている。前回質問主意書でも指摘した様に、「without significant delay」という言葉は、「著しい遅延がなく」ではなく、「著しい遅滞がなく」と訳されるのが外交上通常であると考えるが、右について内閣法制局はどの様な見解を有しているか。
五 遅滞は民法上の意義を有する言葉であり、遅延とは異なり、合理的な理由がある場合に、義務の履行を遅らせることが可能であるという意味を含むものと理解するが内閣法制局の見解如何。
六 「前回答弁書」では「『without significant delay』を『著しい遅滞がなく』と訳出することが御指摘のように『外交上通常である』とは認識しておらず、また、当該箇所の訳語として『遅延』と『遅滞』の間で違いが生じるとは考えていない。」との答弁がなされている。しかし、五で述べた様に、「遅延」と訳した場合は、いかなる場合も義務の履行を遅らせることは許されないが、「遅滞」と訳した場合には、合理的な理由がある場合は遅らせることも認められるというニュアンスを持つことになるのではないか。内閣法制局の見解如何。
七 六の観点からすると、外務省として、「共同発表」の「without significant delay」の部分を、「著しい遅滞なく」ではなく、「著しい遅延なく」という表現を用いて訳出することにより、「共同発表」の意味及び普天間飛行場移設に係る日米双方の義務等に大きな違いを生じさせることになると考えるが、菅直人内閣総理大臣、岡田克也外務大臣の見解如何。

 右質問する。



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