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平成二十二年八月三日提出
質問第二四号

日本航空の更生計画及び公的支援に関する質問主意書

提出者  柿澤未途




日本航空の更生計画及び公的支援に関する質問主意書


一 本年八月末に裁判所に提出される予定の日本航空の更生計画案が大筋で固まったと報道されているが、主力銀行団は債権放棄には応じるものの新規融資に対しては慎重な姿勢を崩していないと言われている。報道によれば、「更生計画案については『(景気動向などによる需要の)変動が非常に激しい路線』(日航稲盛和夫会長)とする国際線を軸にした収益改善を見込んでおり、銀行団などから実現可能性を疑う指摘もある」(平成二十二年七月二十九日東京新聞)、「融資の条件として、銀行団がかねて主張していた景気の影響を受けやすい国際線の大幅縮小や全面撤退が再び浮上する可能性もある」(平成二十二年七月二十九日産経新聞)と言われている。
 また、更生計画案について、日本航空の稲盛会長は「銀行には『これなら問題ない』と思ってもらうようにしなければならない」(平成二十二年七月一日日本経済新聞)と主力銀行団の理解を得ることが不可欠であるという趣旨の発言をしているが、提出期限まで一ヶ月を切った現時点でも主力銀行団の新規融資に関する理解と協力は得られない状況であると見られる。
 会社更生法によれば、更生計画には債務の弁済資金の調達方法を定めなければならない。日本航空の更生計画の裁判所提出に当たり、主力銀行団からの新規融資の見通しが立たないままの提出を政府が容認することがありうるか、政府としての見解を明らかにされたい。
二 期限内提出を急ぐあまり、株式会社日本政策投資銀行(以下「政投銀」という。)、株式会社企業再生支援機構(以下「機構」という。)以外の主力銀行団をはじめとする民間金融機関からの融資の同意を取り付けないまま、甘い見通しの下にかかる融資を盛り込んだ更生計画案を提出すれば、更生計画案の実現性が出だしから問われる事態となる。更生計画案の提出は民間新規融資額の確約が前提となると考えるが、政府の見解を示されたい。
 また、資金調達面で不確定要素のある更生計画案が、会社更生法の立法趣旨に照らして適当と考えるのか、政府の見解を明らかにされたい。
三 仮に、前記のような更生計画が認可された後、民間金融機関からの融資が計画額を下回った場合、実態に合わない見通しを立てたことについて、管財人及び日本航空の責任は免れないと考えるが、責任追及はしないのか、政府の見解を明らかにされたい。
四 会社更生手続開始の前提は、日本航空は新たな経営陣と事業計画の下で民間企業として再建可能であるということであった。民間資金が無く、政投銀、機構等の資金のみで事業継続する更生計画を提出した場合、前提が崩れると考える。更生手続開始を裁判所に働きかけた機構及び政府の責任をどのように考えるか、政府の見解を明らかにされたい。
五 機構は、日本航空への出資額を三千億円から三千五百億円へ増額すると報道されている。その上、「一部主力行からは、支援機構に対し一段の出資上積みを求める声もある」(平成二十二年七月二十九日毎日新聞)とされる。
 株式会社企業再生支援機構法第五十条では、「政府は、機構が解散する場合において、その財産をもって債務を完済することができないときは、予算で定める金額の範囲内において、機構に対し、当該債務を完済するために要する費用の全部又は一部に相当する金額を補助することができる。」と定められているが、それはすなわち機構の損失補填のための国民負担ということになり、このようなリスクを負いながらの安易な出資の増額は許されるべきではないと考える。
 機構が日本航空への出資を増額することのリスクについて、政府としての見解を明らかにされたい。
六 日本航空の再建についての主力銀行団の不信感は根強く、「政府保証でもない限り融資再開は難しい」(平成二十二年七月二十九日毎日新聞)との意向であるとの報道もある。
 機構には保証機能があるとされているが、前項でも触れたとおり、機構の債務は最終的には国民負担になることを踏まえ、機構が安易に保証をつけることは許されるべきではないと考える。
 日本航空に対する民間金融機関の融資に機構が保証をつけることの是非について、政府としての見解を明らかにされたい。
七 「銀行団の新規融資が受けられない場合でも、当面は支援機構・政投銀による融資枠で資金繰りを支え続けることが可能との見方は多い」(平成二十二年七月二十四日日本経済新聞)との報道もある。
 しかし、主力銀行団が新規融資を行わない中で、仮に機構や政投銀が日本航空への融資を実行するとすれば、主力銀行団が引き受けなかった高いリスクを両者が抱え込むということになる。機構の損失は最終的には国民負担により補填されることに加え、政投銀は政府百パーセント出資会社であることを踏まえれば、両者による融資は十分なリスク管理が必要であると考える。
 機構・政投銀による日本航空への融資が安易に実行されることのないよう、仮に融資を実行する場合は明確な条件や上限額を設けることを出資者として求めるべきと考えるが、政府としての見解を明らかにされたい。
八 更生計画が予定どおりに八月末に提出されても、主力銀行団が実現可能性を疑っているように、更生計画が計画どおりに進行しない可能性も十分考えられる。一方で、機構は支援決定から三年以内に再生支援を完了しなくてはならないという明確な期限を有している。
 更生計画が計画どおりに進行しなかった場合、日本航空は清算するのか。政府としての見解を明らかにされたい。
九 更生計画案が作成された際には、仮に更生計画案が関係者以外に非公開ということになっても、政府として、公的資金が投入されていること、また、銀行への公的資金注入の前例にかんがみ、政治判断で更生計画案を広く国民に公開させるべきではないかと考えるが、政府としての見解を明らかにされたい。

 右質問する。



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