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平成二十三年五月三十日提出
質問第二一五号

東京電力福島第一原子力発電所事故に係る原子力損害賠償及び当該事故を起因とするエネルギー政策の見直し等に関する質問主意書

提出者  野田聖子




東京電力福島第一原子力発電所事故に係る原子力損害賠償及び当該事故を起因とするエネルギー政策の見直し等に関する質問主意書


 三月十一日に発生した東日本大震災により、東京電力福島第一原子力発電所の事故(以下「福島原発事故」という。)が発生し、収束の見通しが未だ不透明な中、多大な被害を受けている周辺住民をはじめ当該事故の被害関係者に対する賠償は喫緊の課題である。これに対して、政府は五月十三日に原子力発電所事故経済被害対応チーム関係閣僚会合において新たな損害賠償支援スキーム(以下「損害賠償支援スキーム」という。)を決定したが、その過程においても与党内から異論が出るなど、大きな混乱を生じている。特に、政府と東京電力の責任のあり方については曖昧との印象を拭えず、我が国の電力事業や金融市場、ひいては経済活動への影響も小さくない。更に、当該事故を発端として、我が国の原子力政策を含むエネルギー政策の見直しについても言及されているが、その具体的内容等は未だはっきりしない状況にある。被害者保護の観点から、又、我が国の経済活動への影響の観点からも、これら問題への対策は緊急を要するものであり、政府の混乱による遅れは到底許されるものではないと考える。
 このため、次の事項について質問する。

一 エネルギー政策および原子力政策の見直しについて
 1 我が国に必要な電力量につき、現状と将来予測(二十年後)について、それぞれ明らかにされたい。
 2 今回の震災を受けて必要な電力量に変化があったと考えているか。また、今回の震災は、将来(二十年後)の電力量予測にも影響を与えるものと考えているのか、明らかにされたい。
 3 日本の必要電力量を満たすために引き続き原子力は必要と考えているか。現状と将来予測(二十年後)について、それぞれ明らかにされたい。
 4 政府のエネルギー基本計画を見直すべきと考えているのか。見直しを行う場合は、誰の権限において、また、どのような段取りで決定するのか明らかにされたい。
 5 電力量をセーブすることが我が国の産業育成のボトルネックになると考えているのか。その場合、これをボトルネックとしないためにも政府としてのサポートが不可欠であると考えるが、具体的にどのような対策を想定しているのか明らかにされたい。
 6 発送電の分離が九電力体制や事実上の地域独占を崩壊させることにつながるとの指摘があるが、これに対する見解如何。その場合、電気事業法を含め電気事業全体の抜本的な見直しが必要になると考えるが如何か。
二 原子力損害の賠償に関する法律(原子力損害賠償法)の解釈について
 1 政府は今回の福島原発事故について、原子力損害賠償法三条但し書きの「異常に巨大な天災地変」を適用せず、東京電力が免責にならないとの立場であると認識しているが、そのように判断する明確な根拠を明らかにされたい。
 2 今回の事故に対しては、現行の原子力損害賠償法を適用して対応にあたるべきと考えるが、改正や新たな立法により、新たなルールを策定した場合において、これを遡及適用することは被害者をはじめとする関係者の間において不満が起こりやすい危険性を孕むと考えられる。そのため、既に発生した事故に対して新たなルールを遡及適用することには問題が多いと考えるが如何か。
 3 東京電力が免責とならないと仮定した場合、原子力賠償制度に基づいて、東電と国の負担は具体的にどうなるか。又その根拠についても明らかにされたい。
三 損害賠償支援スキームについて
 1 損害賠償支援スキームに関し、銀行の債権放棄が要請される旨の発言がなされたとの報道がある。これは債権支払いの順位を無視したものである上、銀行の債権放棄の要件なども無視したものであり、これを正当だとする根拠は心情的なものを除くと何もないと考えられる。その後、当該発言は政府の支援の条件ではない、という曖昧な言い方で撤回された節もあるが、こうした債権支払いの順位についての政府の理解はあるのか。理解があるとした場合に、何の狙いがあって、金融市場のルールを無視する意見を発言するのかその理由を明らかにされたい。
 2 そうした決断をした場合に、海外から日本への投資マネーが流入しなくなるリスクがある。こうしたリスクに対して政府としていかに対処するのか。
 3 当事者、国(納税者)、契約者以外の支払者(たとえば、他電力会社)を認定することは妥当と考えるのか。その場合、その論拠について明らかにされたい。
 4 銀行の債権放棄や社債のヘアカット(担保の掛け目の削減)が実際に起きてしまえば、東京電力のみならず他電力の資金調達は事実上不可能になる。その場合の資金調達をどうするのか、政府としての手当ては考えているのか。
四 一般担保付の電力債について
 1 電力会社は電気事業法に基づき一般担保付債(電力債)を発行でき、一般担保付債(電力債)は先取特権が認められた特殊なものであると認識している。しかしながら、投資家と納税者という構図でとらえ、あたかも株主と同等の投資家として投資家責任を社債権者にも問う流れも見られる。法律で規定されたものをあえて超法規的措置として社債権者にもヘアカットを求めていいと考えるか。
 2 現状において東京電力は社債市場での資金調達が極めて困難な状況にあると考えられる。このままでは低金利で多額の資金調達を可能にするスキームを変更、すなわち現状のビジネスモデルを変更せざるを得ないこととなり、これに代わる資金調達手段が必要となるが、政府として新たな手段を電力会社に提供する予定はあるのか。例えば、自律的な資金調達のために、政府保証による債券発行などを視野に入れているのか。

 右質問する。



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