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平成二十三年六月二十日提出
質問第二五九号

君が代斉唱命令に関する質問主意書

提出者  木村太郎




君が代斉唱命令に関する質問主意書


 学校行事において、国旗に向かって起立、君が代斉唱を教職員に指示した学校長の職務命令について、憲法第十九条の保障する思想、良心の自由に反し違憲であるとして争われた訴訟の上告判決で、今月六日、最高裁第一小法廷は、先月三十日の第二小法廷判決に続き合憲であるとの判断を下した。それによると、「原告らの歴史観や世界観に基づかない行動を求める点では間接的に制約する」と一定の理解を示す一方、「教育上の行事にふさわしい秩序の確保と式典の円滑な進行を図るもの」とし、目的、内容、制約の態様を総合的に比較すれば、制約において許容できる程度の必要性、合理性があるとした。
 忘れもしない。一昨年八月八日、時恰も衆議院総選挙の最中、鹿児島県の民主党候補者が開催した集会において、二枚の日の丸を切り裂き上下に繋ぎ合わせた旗印がステージ上に掲げられていた。当時の民主党鳩山代表は、国旗を切り裂いたことを問題にせず、党旗の方が国旗よりも優先する旨の謝罪をしたことは記憶に新しい。当時の民主党大会では、日の丸掲揚も国歌斉唱もなく、国旗・国歌を排撃することは「我が国及び国民を重んじることは必要なし」と言うに等しい。このように、何故に国旗・国歌に抗うのか。その背景を炙り出すのに時間はかからない。民主党は、国家及び社会秩序の解体を目的とした反日の姿勢をとる日教組の支持を得たいがための行動なのである。
 今夏全国で採択される歴史・公民の中学校教科書では、大半が自衛隊を違憲と教え、拉致問題を毅然と教えない、竹島や尖閣諸島、国旗・国歌を教えない内容が店先に並び、目を覆う状況である。民主党政策集INDEX二〇〇九では、地方の教育委員会を発展的に改組した「教育監査委員会」を創設、学習内容・学校運営を現場の判断で決定、教科書採択にあたっては、学校単位へと採択の範囲を段階的に移行する旨ある。教育行政の責任は教育委員会ではなく、首長が行い、教科書は学校単位で選択し、学習指導要領は、学校現場で判断するとしており、国旗・国歌法案に反対した日教組が教育全般を担うことに等しい。
 教育は国家百年の計である。平成十八年自公政権時の発足後間もない安倍内閣は、教育基本法改正を直ちに実行したが、豊かな人間性と創造性を育むため、先達が営々と築いてきた美しい自然、文化、伝統を後世に伝承していくことが教育の使命であり、私たちが百年後に、あの時がまさにターニングポイントだったと感謝されるような時代を築かなくてはならないと考えたからである。
 教育現場においては、由緒正しき教育の原点に起ち返り、国旗・国歌が我が国の長い歴史と文化・伝統に育まれた象徴であり、子どもたちに日本人としての自覚と矜持を抱いてもらえる教育の確立が最も重要と考える。
 従って、次の事項について質問する。

一 今回、最高裁第一小法廷が、先月三十日の第二小法廷判決に続き合憲であるとの判断を下したことについてどのように分析しているのか、菅内閣の見解如何。
二 一に関連し、最高裁第一小法廷は「教育上の行事にふさわしい秩序の確保と式典の円滑な進行を図るもの」とし、目的、内容、制約の態様を総合的に比較すれば、制約において許容できる程度の必要性、合理性があるとしたが、菅内閣の見解如何。
三 一昨年八月八日、時恰も衆議院総選挙の最中、鹿児島県の民主党候補者が開催した集会において、二枚の日の丸を切り裂き上下に繋ぎ合わせた旗印がステージ上に掲げられていたことについて、時は過ぎたが、どのように反省しているのか、菅内閣の見解如何。
四 三に関連し、当時の民主党大会では、日の丸掲揚も国歌斉唱もなく、国旗・国歌を排撃することは「我が国及び国民を重んじることは必要なし」と言うに等しいと考えるが、菅内閣の見解如何。
五 今夏全国で採択される歴史・公民の中学校教科書では、大半が自衛隊を違憲と教え、拉致問題を毅然と教えない、竹島や尖閣諸島、国旗・国歌を教えない自虐的な内容となっているが、どのように捉えているのか、菅内閣の見解如何。
六 民主党政策集INDEX二〇〇九では、地方の教育委員会を発展的に改組した「教育監査委員会」を創設、学習内容・学校運営を現場の判断で決定、教科書採択にあたっては、学校単位へと採択の範囲を段階的に移行する旨ある。教育行政の責任は教育委員会ではなく、首長が行い、教科書は学校単位で選択し、学習指導要領は、学校現場で判断するとしており、国旗・国歌法案に反対した日教組が教育全般を担うことに等しいと考えるが、今後もこの政策について変わりなく言い続けていくのか、菅内閣の見解如何。
七 一〜六に関連し、国旗・国歌が我が国の長い歴史と文化・伝統に育まれた象徴であり、子どもたちに日本人としての自覚と矜持を抱いてもらえる教育の確立が最も重要と考えるが、菅内閣の見解如何。

 右質問する。



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