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平成二十三年十二月七日提出
質問第一〇三号

訪問介護の生活援助の時間区分等の見直しに関する質問主意書

提出者  佐藤ゆうこ




訪問介護の生活援助の時間区分等の見直しに関する質問主意書


 社会保障審議会介護給付費分科会(以下「介護給付費分科会」という。)は、平成二十三年十二月五日にとりまとめた「平成二十四年度介護報酬改定に関する審議報告」において、訪問介護の生活援助の時間区分等の見直しの方向性を示した。その内容は、現行六十分未満となっている生活援助の基本時間を四十五分未満に短縮しようとするもので、自宅で生活する要介護者の暮らしを支える重要なサービスである生活援助サービスを縮減させるとともに、ホームヘルパーの労働強化、賃金引下げにもつながりかねないものである。見直しに当たっては、十分かつ適切な実態調査に基づくエビデンスを示した上で、更なる慎重な議論を行う必要があると考える。ついては、見直し案が議論された平成二十三年十月十七日の介護給付費分科会に厚生労働省が提出した資料に引用された「訪問サービスにおける提供体制に関する調査研究事業」の調査等について、質問する。

一 「訪問サービスにおける提供体制に関する調査研究事業」の調査項目、調査対象、調査方法等の調査仕様を決定したのはどこか。厚生労働省か、株式会社EBPか。
二 同調査においては、掃除、洗濯、ベッドメイク、衣類の整理・被服の補修、一般的な調理・配下膳、買い物・薬の受け取り等の行為ごとの平均所要時間が示されている。この調査のサンプル数、調査実施期間、実施場所、実施対象要介護者の状況、各行為時間の計測方法(時間の計測者、行為の始点・終点の判断方法等)について、示されたい。
三 同調査において、「洗濯」とはどのような行為を計時したものか。洗濯物を干す、乾いた洗濯物をとりこむ、たたむ、収納する、といった行為は算定されているのか。
四 介護給付費分科会で提示された資料には「掃除については軽度者ほど利用が多い」とのコメントが付されている。これは、「(参考)生活援助の行為内容の割合(厚生労働省「平成二十一年介護サービス施設・事業所調査」(老健局による特別集計))」に基づくものと考えられるが、軽度者のほうが単身で生活している可能性が高いと考えられ、そのため掃除の利用が多くなっていると推測することもできる。同調査においては、利用者の世帯類型は示されておらず、この点が不明である。この調査における利用者の要介護度、世帯類型、「掃除」の利用状況をクロス集計して示されたい。
五 以上のように介護給付費分科会で提示された調査は、生活援助の時間区分等を見直すための資料として十分とは言い難いと考える。改めて調査設計から検討を行い、再調査すべきと考えるが、厚生労働省の見解を伺いたい。
六 見直し案に従って生活援助の時間区分を変更した場合、生活援助サービスの利用・提供量とこれにかかる介護費用はどのように変化すると厚生労働省は推計しているのか。生活援助の減少を見込んでいるのではないか。

 右質問する。



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