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平成二十五年三月一日提出
質問第三〇号

仁徳天皇陵内の事務所新築工事と飯場設置の可否に関する質問主意書

提出者  西村眞悟




仁徳天皇陵内の事務所新築工事と飯場設置の可否に関する質問主意書


 萬世一系の天皇を戴く我が国において、陵墓は、かけがえのない天皇家の祖先を祀ってきたものであると同時に、長い歴史の中で受け継がれてきた我が国の國體を、後代の我々国民や子孫に具体的な形で示す非常に大切なものである。したがっていかなることがあっても将来にわたってこれを守り維持していくことはわれわれの責務であると考える。
 しかるにこの度宮内庁は、仁徳天皇百舌鳥耳原中陵内を「開発区域」とし、陵墓域内の樹木を伐採して工事用資材置場つまり飯場を建設し、また事務所新築のために陵墓地を掘り起こしてコンクリートを流しこむなど、陵墓の破壊と言っても過言ではない行為を為している。
 宮内庁は、この度の仁徳天皇陵のなかの三一三二・一九平方メートルという広大な土地を開発区域として本件開発工事を行うことが「合理的である」と回答して(平成二十五年二月十二日受領答弁第九号、以下、答弁書という)、現在も工事を続行しているが、第十六代仁徳天皇の御陵は、これからも我が国と共にあり、この度の宮内庁の措置は、天皇陵が我が国の歴史的成り立ち即ち國體を如実に示す「尊厳」を保持すべき尊い存在であるにもかかわらず、あたかも宮内庁所管の単なる国有財産としての普通の土地とみなすが如き軽薄な措置であり、我が国がある限り、後世必ずや宮内庁による天皇陵の「尊厳」を毀損し破壊する暴挙であるとの評価を受けるものと確信する。
 よって、この度の開発工事について、宮内庁のどの部署の誰の判断で斯くなる工事が為されたのかを明確にしておくことは、後世のために必要であると思料し、併せてその対策は、緊急を要すると考える。
 従って、次の事項について質問する。

一 本件開発工事は、御陵内における炊事場や車庫をもつ事務所の新築であり、決して改築ではないのだが、宮内庁京都事務所は仁徳天皇陵の参拝域に、参拝者に向けて「事務所改築工事をおこなっています」と題する看板を立てている。
 宮内庁は、何故、「新築」を「改築」と偽っているのか。
二 仁徳天皇陵内の宮内庁事務所の壁には、開発者と設計者を共に宮内庁京都事務所とした「開発行為の計画の概要」と題する書面が掲載されているが、本件工事は、この書面に書かれた計画に基づいて行われているのか。
三 宮内庁は、仁徳天皇陵内で「開発行為」を行なっているようであるが、宮内庁は、天皇陵内で工事を行うに際して、それを「開発行為」と命名して行うことに違和感を感じないのか。
 宮内庁では、本件のような陵内の工事を「開発」と命名することは自然なことなのか。
 抑も、宮内庁は、天皇陵内を「開発」できると考えているのか。
 命名において「無礼」とは思わないのか。
四 この「開発行為の計画」には、参拝域西側にプレハブの工事資材置場つまり飯場を建設することも含まれているのか。
五 この「開発行為」を計画し決定した宮内庁の各々の部署と決定者の役職と氏名を回答されたい。
六 参拝域東側の事務所建設のための「開発区域」が陵墓内であることに関して、答弁書では、「一般拝所に近接して本件陵内に設置することが合理的である」と回答しているが、その合理的とは何か。
 また、その「合理性」は、仁徳天皇陵が保持すべき「尊厳」に優先するのか。

 右質問する。



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