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平成二十五年十月二十四日提出質問第二五号
国際的な原子力損害賠償関連条約への政府の取り組みに関する質問主意書
国際的な原子力損害賠償関連条約への政府の取り組みに関する質問主意書
平成二十五年五月二日、加茂佳彦駐アラブ首長国連邦大使とカアビー国際原子力機関アラブ首長国連邦常駐代表との間で、「原子力の平和的利用における協力のための日本国政府とアラブ首長国連邦政府との間の協定」への署名が行われた。さらに、平成二十五年五月三日、タネル・ユルドゥズ・トルコ・エネルギー天然資源大臣により「平和的目的のための原子力の利用における協力のための日本国政府とトルコ共和国政府との間の協定」への署名が行われた(日本側においては平成二十五年四月二十六日に岸田文雄外務大臣が署名)。政府は、国会による承認手続きに向けて、これら二つの協定につき第百八十五回臨時国会に提出を予定している。
一方、国際的な原子力損害賠償関連条約に対しては、政府はいまだ加盟の是非につき最終的な判断を示していない。
平成二十五年五月二十八日の衆議院本会議にて、岸田文雄外務大臣は「原子力損害賠償関連条約としては、パリ条約、そしてウィーン条約、さらには原子力損害の補完的補償に関する条約(CSC)、この三つの系統が存在いたしますが、被害者の救済、我が国法制度との整合性等の観点から、現在、このCSCを最も有力な候補として検討を進めております。」と答弁している。なお、CSCに関しては、アーネスト・モニーツ米国エネルギー長官が平成二十五年七月二十四日に茂木経済産業大臣と会談した際に米国は十二箇月以内に発効するという目標について言及した事からも条約発効の機運が高まるものと考えられる。
これらの事情を踏まえて、次の事項について質問する。
二 政府のCSCへの加盟について現状における具体的な取り組みおよび今後の方針を示されたい。
三 日本国として国際的な原子力損害賠償関連条約に非加盟の状況下、政府としては国外での原子力事故の損害賠償責任を一切負う事はないのか、回答されたい。
右質問する。