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平成二十六年二月七日提出
質問第二五号

領海における無害通航でない航行および領土侵入に関する質問主意書

提出者  長島昭久




領海における無害通航でない航行および領土侵入に関する質問主意書


 日本を取り巻く厳しい安全保障環境をふまえ、国会でも領域警備のための法制度について議論が活発化している。領域保全は国家の最も重要な責務のひとつであり、今後も与野党を問わず積極的な議論が行われることを期待するものであるが、議論の前提として、関連する国際法に関する政府の解釈や現行の国内法制度について、正確な認識が国民の間で広く共有されているとは必ずしも言えない。これを明らかにすることは、制度的な隙間を僅かなりとも残さないためにも重要であり、その観点から質問する。

一 軍艦その他の公船を含め、外国船舶が日本の領海で国際法上認められた無害通航に当たらない航行をすることは、日本の国内法上すべからく違法と評価されるのか、そうした航行を違法とする国内法の規定とともにお示し願いたい。
二 軍艦その他の公船が他国の領海で無害通航に当たらない航行をしているが、沿岸国が自衛権行使をもってこれを排除することが正当化されない事態において、仮に、沿岸国が領海からの退去を要求し、また要求に従わない場合に退去強制のため実力を行使することが認められないことがあるとすれば、沿岸国の保護法益の観点から著しく不合理である。そこで、
 1 国際法上こうした退去要求および実力行使が認められない場合はあるか、あるとすればいかなる場合か、政府の見解をお示し願いたい。
 2 海上保安庁はこうした退去要求および実力行使をいかなる場合に行うことができるか、国内法上の根拠とともにお示し願いたい。
三 軍隊その他の国家機関の船舶や航空機が他国の領域にその許可なく侵入することに関し、
 1 こうした侵入がなされても、その態様などによっては領域国が自衛権行使をもってこれを排除することが国際法上正当化されない場合もあるのか否か、政府の見解をお示し願いたい。
 2 外国の軍隊その他の国家機関の船舶や航空機が日本の領域に許可なく侵入しても、その態様などによっては日米安保条約第5条に基づく米国の日本防衛義務が生じない場合もあるのか否か、政府の見解をお示し願いたい。
 3 外国の軍隊その他の国家機関の船舶や航空機が日本の領域に許可なく侵入することは、日本の国内法上すべからく違法と評価されるのか、そうした侵入を違法とする国内法の規定とともにお示し願いたい。
 4 日本が自衛権を行使することが国際法上正当化されない事態において、外国の軍隊その他の国家機関の船舶や航空機が日本の領域に許可なく侵入することを阻止・防止するため警察および海上保安庁はいかなる場合に実力を行使することができるか、国内法上の根拠とともにお示し願いたい。

 右質問する。



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