質問本文情報
平成二十六年四月二十一日提出質問第一三〇号
ガーナ人男性が強制送還の際に急死した件に関する第三回質問主意書
提出者 鈴木貴子
ガーナ人男性が強制送還の際に急死した件に関する第三回質問主意書
二〇一〇年、我が国での在留期限が切れ、成田空港から強制送還されることとなったガーナ人男性が、送還される際に急死した件につき、同男性の妻が、男性が急死したのは東京入国管理局の職員による過剰な制圧行為が原因であるとして、国に損害賠償を求めていた訴訟の判決が、本年三月十九日なされた。東京地裁の小林久起裁判長は、入管職員の違法な制圧行為により、同男性が窒息死したことを認定し、国に約五百万円の支払いを命じている。右と「前回答弁書」(内閣衆質一八六第一〇七号)並びに「前々回答弁書」(内閣衆質一八六第八八号)を踏まえ、再度質問する。
二 「在留期限が切れた外国人を本国に送還する際、何らかのトラブルにより死亡者が出たケースは過去にあるか」という当方の質問のどの文言の意味が不明であるのか。右の問いの具体的な意味がどのような理由でわからないのか、一の者に質問する。
三 国民から選ばれた国会議員の質問に対し、一で指摘したように「具体的に何を意味するのか明らかでない」とするのは、国会議員を上から見下し、馬鹿にした言いぶりであり、国民を愚弄することに等しいと考えるが、右の答弁を起草・起案した一の者の見解を明らかにされたい。
四 在留期限が切れた外国人を本国に送還する際、何らかのトラブルにより死亡者が出たケース以外に、死亡には至らずとも外国人が負傷した事例はないか。あるのなら、その事例を全て挙げられたい。
五 四の事例に対し、政府としてどのような再発防止策を講じてきたのか説明されたい。
六 「前々回答弁書」で、ガーナ人男性が死亡した際の法務省入国管理局長、東京入国管理局長の氏名が挙げられている。また「前回答弁書」では、田内正宏、高宅茂両氏に関し、「当該男性の死亡事案に関して、御指摘の両名が懲戒処分又は法務省の内規に基づく処分を受けた事実はない。」とされている。一人の人間が結果として死亡したことには、当然ながら担当責任者の監督責任が問われるべきではないのか。この点、政府、法務省の明確な答弁を求める。
右質問する。