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平成二十六年五月二十三日提出
質問第一七七号

いわゆる「吉田調書」への政府の取扱い等に関する質問主意書

提出者  鈴木貴子




いわゆる「吉田調書」への政府の取扱い等に関する質問主意書


 二〇一一年三月十一日に発生した東日本大震災並びに東京電力福島第一原発事故で現場対応を担った吉田昌郎氏が、政府の事故調査・検証委員会に事故当時の様子等を答えた「聴取結果書」(以下、「吉田調書」とする。)に関し、本年五月二十日付朝日新聞はじめ、種々報道がなされている。右を踏まえ、以下質問する。

一 「吉田調書」に対する政府の評価如何。
二 「吉田調書」について、原子力規制委員会の田中俊一委員長は「読んでいない」と、朝日新聞社の取材に答えているそうであるが、田中委員長が「吉田調書」を読んでおらず、その内容を把握してないというのは事実か。
三 今後原発を再稼働するにせよ新規建設をするにせよ、原子力規制委員会がその安全性を厳重に検査し、それに合格して初めて再稼働、新規建設が可能となる。そのような重責を担う同委員会のトップが「吉田調書」を読んでおらず、事故当時の様子を把握していないのなら、そもそも同委員会の存在意義並びに我が国の原子力政策の根幹が崩れることになるのではないのか。政府の見解を問う。
四 安倍晋三内閣総理大臣は、「吉田調書」を読み、その内容を把握しているか。
五 安倍内閣の各閣僚は、「吉田調書」を読み、その内容を把握しているか。閣僚ごと、それぞれ明らかにされたい。
六 菅義偉内閣官房長官は「吉田調書」を公開する考えはない旨、記者会見で述べていると承知するが、右はなぜか。
七 政府が「吉田調書」を公開しないとする一方で、その内容が朝日新聞に漏れてしまった理由は何か。
八 「吉田調書」には、福島第一原発事故発生後、同所員の九割に当たる職員約六百五十名が、吉田氏の待機命令に反して十q南の福島第二原発に撤退していたことが明らかにされているとのことである。政府として、「吉田調書」を隠すのではなく、広く国民に公開し、当時の事故の様子を国民と共有するべきではないのか。
九 本年四月、政府は新しいエネルギー計画を閣議決定し、原発を「重要なベースロード電源」と位置づけている。その一方で「吉田調書」を隠し、当時の過酷な状況はじめ原発の危険性を国民に明らかにしないことは、国民を騙すことに他ならないのではないのか。政府の見解を問う。

 右質問する。



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