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平成二十六年六月十日提出質問第二〇九号
NHK会長に対してその適格性を問う公開質問状が出された件に関する質問主意書
提出者 鈴木貴子
NHK会長に対してその適格性を問う公開質問状が出された件に関する質問主意書
本年一月二十五日、日本放送協会(NHK)の会長に就任した籾井勝人氏が就任記者会見を行った際、いわゆる従軍慰安婦問題について「戦争地域にはどこにもあったと思う」、尖閣諸島、竹島について「国際放送で尖閣、竹島など領土問題について明確に日本の立場を主張するのは当然だ」等、我が国の歴史、領土問題等に関連する発言をした。右につき、衆議院予算委員会をはじめ国会の場で種々追及がなされ、籾井会長は、一度は国会の場で謝罪をし、撤回をしたのにもかかわらず、二月十二日、NHK経営委員会で「大変な失言をしたのでしょうか」と、自身の発言を正当化する旨の発言をした。それを受け籾井会長は、NHK経営委員会においても異例となる二度目の注意を二月二十五日に受けている。更に同日、衆議院総務委員会において、NHKの理事十名全員が答弁に立ち、日付欄を空白にした辞表を籾井会長に提出させられたことを明らかにしている。右の一連の流れを受け、NHK名古屋放送局OBで構成されるグループが、六月六日、籾井会長の適格性を問う公開質問状(以下、「質問状」とする。)を、浜田健一郎経営委員長らに送付している。右を踏まえ、質問する。
二 NHK会長の各種言動が問題視され、NHKのOBから公開質問状が出されるという事態が過去にあったか、政府として把握しているか。
三 NHK会長は、間接的であれ、民意を受けて選出される非常に重い立場である。そのNHK会長に対し、「質問状」が出されたことに対し、政府としてどのような見解を有しているか。
四 「質問状」が出されたことに関し、政府として籾井会長に何らかの意見を伝える考えはあるか。
五 報道によると、「質問状」への回答期限は本年六月二十日であるとのことである。回答内容等に関し、政府として籾井会長に何らかの意見を伝える考えはあるか。
六 「質問状」が出されたことを見ても、何より過去の言動を見ても、籾井会長はNHK会長としての職責を果たせる状況にはないと考えるが、政府、新藤義孝総務大臣として、籾井会長の出処進退に関し、籾井会長本人またはNHK経営委員会に対し、意見を伝える考えはないのか。
右質問する。