衆議院

メインへスキップ



質問本文情報

経過へ | 質問本文(PDF)へ | 答弁本文(HTML)へ | 答弁本文(PDF)へ
平成二十六年六月十八日提出
質問第二五二号

自衛隊の教育訓練に係る隊員の死亡事故等に関する質問主意書

提出者  照屋寛徳




自衛隊の教育訓練に係る隊員の死亡事故等に関する質問主意書


 これまで自衛隊にあっては、隊内における暴行、暴言、不法行為の強要等のいじめやセクハラ、パワハラなどにより、自衛官が自殺に追い込まれた事件が多数発生し、大きな社会問題になってきた。私自身、その内のいくつかの事件に国会議員として、弁護士として関与し、自衛官の尊厳と人権を守るよう訴えてきたものである。
 平成二十六年五月二十四日、神奈川県横須賀市田浦港町にある海上自衛隊潜水医学実験隊の訓練水槽で、二等海尉一名が死亡、海曹長一名が意識不明の重体となる潜水訓練中の事故が発生した。
 右事故報道に接した私は、議員会館居室にて同年六月四日及び同月十一日の二回にわたり、事故原因や潜水訓練の実態等に関する説明(いわゆる「レク」)を防衛省人事教育局人材育成課等関係職員から聴取したところである。
 六月十一日の説明聴取の際、防衛省担当課より「教育訓練に係る隊員の死亡事故について(平成十六年度〜平成二十六年度(現在))」と題する資料(以下、「死亡事故資料」という)の提供を受けた。
 「死亡事故資料」によると、自衛隊においては、過去十年余の間に六十二件の教育訓練中の死亡事故が起きている。
 その内訳は、陸上自衛隊における訓練中の死亡事故が、平成十六年度九件、平成十七年度七件、平成十八年度七件、平成十九年度四件、平成二十年度三件、平成二十一年度五件、平成二十二年度二件、平成二十三年度三件、平成二十四年度二件、平成二十五年度五件の計四十七件。
 海上自衛隊における訓練中の死亡事故は、平成十六年度二件、平成十九年度一件、平成二十年度一件、平成二十一年度一件、平成二十二年度一件、平成二十三年度一件、平成二十四年度一件、平成二十六年度一件の計九件。
 航空自衛隊における訓練中の死亡事故は、平成十七年度四件、平成十九年度一件、平成二十三年度一件の計六件である。
 「死亡事故資料」を率直に読み込むと、教育訓練に係る自衛隊員の死亡事故が余りにも多すぎる、との印象を抱かざるを得ない。
 以下、質問する。

一 政府(防衛省)が、平成二十六年六月十一日に私へ提示した「死亡事故資料」に記載された全六十二件の教育訓練中の自衛隊員死亡事故は、陸海空各自衛隊によって訓練内容や死因に偏りが見られる。政府は、全六十二件の当該訓練死亡事故の主たる死因を如何様に分析しているか、陸海空の別に見解を示されたい。
二 「死亡事故資料」によると、陸上自衛隊における教育訓練に係る死亡事故には、「持続走訓練中」「持続走訓練後」の死亡が多く、航空自衛隊における教育訓練に係る死亡事故においては、「持久走訓練中」及び「3km走ゴール直後」の死亡が見られるが、これらの死因は当該隊員個人の健康状態によるものか、それとも訓練内容に起因するものなのか、政府の見解を示されたい。
三 「死亡事故資料」によると、陸上自衛隊における教育訓練に係る死亡事故には、平成二十三年以降、「スキー訓練中」「スキー訓練後」の死亡が急増している。右「スキー訓練」の導入時期と訓練内容を示したうえで、当該訓練事故の主たる死因を如何様に分析しているか、政府の見解を示されたい。
四 陸上自衛隊及び航空自衛隊において「持続走」や「スキー訓練」、または「持久走」「3km走」訓練を実施する際、各隊員の体調の良、不良を把握し、訓練参加の可否を判断するための健康診断等は行っているか。あるいは、隊員から体調不良の申し出があった場合、当該隊員は訓練を不参加とすることは可能か、明らかにされたい。
 また、右「持続走」や「スキー訓練」等の訓練中、または訓練直後の突発的な体調異変に対する救急救命体制は如何様なものか、説明されたい。
五 平成十六年度〜平成二十六年度(五月末日現在)における全国の警察官及び消防隊員の教育訓練中死亡事故の件数を年度毎に明らかにした上で、陸海空各自衛隊における教育訓練中の死亡事故件数と比較し、その発生率、死因等に関する政府の見解を示されたい。

 右質問する。



経過へ | 質問本文(PDF)へ | 答弁本文(HTML)へ | 答弁本文(PDF)へ
衆議院
〒100-0014 東京都千代田区永田町1-7-1
電話(代表)03-3581-5111
案内図

Copyright © Shugiin All Rights Reserved.