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平成二十七年九月九日提出
質問第四一四号

我が国の発電用原子炉に係る新規制基準に関する質問主意書

提出者  原口一博




我が国の発電用原子炉に係る新規制基準に関する質問主意書


 九州電力川内原子力発電所一号機(以下「川内原発一号機」という。)が、本年八月十一日、東京電力福島第一原子力発電所事故(以下「福島第一原発事故」という。)後に作成された発電用原子炉に係る新規制基準(以下「新規制基準」という。)に適合した原子炉としては初めて再稼働された。
 この新規制基準について、質問主意書に対する政府答弁書(内閣衆質一八六第一二三号)によると、「国際原子力機関や諸外国の規制基準を参考にしながら、我が国の自然条件の厳しさ等も勘案し、地震や津波への対策の強化やシビアアクシデント対策の導入を図った上で、世界最高水準の基準となるよう策定したものである」としているが、加圧水型原子炉のフィルター付きベント設備の設置については、五年間の猶予措置がとられ、また、炉心溶融で溶け落ちた核燃料を受け止めるための最新技術であるコアキャッチャーの設置については、新規制基準では義務付けられていない。そもそも福島第一原発事故の原因が未だ全容解明されていない状況下で作成された新規制基準に、どれだけの実効性があるのか定かではないが、安倍内閣は川内原発一号機の再稼働を契機に第二、第三の原発を再稼働させていくものと思われる。
 このような状況を踏まえて、以下質問する。

一 コアキャッチャーの設置について
 1 設置を義務付けている諸外国全てについて、基準の事例、規定されているコアキャッチャーの形状、性能及び設置態様やメンテナンスの基準等の緒元を示されたい。
 2 我が国の新規制基準の策定に当たり、1で見た諸外国並みのコアキャッチャー導入が見送られた経緯及び根拠について示されたい。また、新設炉に対しては最新技術のコアキャッチャーの設置が義務付けられているのか確認したい。
 3 原子力規制委員会によると、川内原発一号機ではコアキャッチャーに相当するものとして深さ一・三メートルの水を張ることにより対応できるとしている。また、平成二十六年四月二十五日の衆議院経済産業委員会において、田中原子力規制委員会委員長は、炉心が溶けたときにも格納容器の方に水をきちっと入れることによってコアキャッチャーに相当するような性能はあると答弁しているが、当該措置で諸外国におけるコアキャッチャーの性能に相当するとした具体的なデータを示されたい。
 4 政府は、国際原子力機関や諸外国の規制基準を参考にしながら、世界最高水準の基準となるよう新規制基準を策定したとしている。しかし、平成二十六年五月二十九日の衆議院原子力問題調査特別委員会において、参考人の井野博満東京大学名誉教授は、我が国の新規制基準が「世界で最も厳しい水準の規制基準」というのは「事実に反する」とする例示として、航空機がぶつかったときなどのための二重構造も要求していないこととともに、コアキャッチャーが義務付けられていないことを指摘している。このように、欧州で取り入れられている最新技術のコアキャッチャー一つをとってみても、これを我が国が取り入れない限り、新規制基準は「世界最高水準の基準」とは言えないのではないかと思料するが政府の見解を伺いたい。
二 フィルター付きベント設備の設置について
 1 設置を義務付けている諸外国全てについて、基準の事例、規定されているベント設備の形状、性能及び設置態様やメンテナンス基準等の緒元を示されたい。
 2 国際原子力機関は、原子力安全対策において、五層の深層防護という考え方を提示しており、その考え方は、防護の各段階で、前後の階層に依存することなく各階層で独立に最善の安全対策を尽くすこととしている。
  政府は、この深層防護の考え方を参考にしながら、世界最高水準の基準となるよう策定したとしているが、上述のように新規制基準において五年間の猶予措置が設けられており、平成二十五年四月八日の原子力問題調査特別委員会において、元東京電力福島原子力発電所事故調査委員会(国会事故調)委員であった石橋克彦神戸大学名誉教授は「フィルター付きベント設備の設置に係る五年間の猶予措置は、第四層(過酷事故時の対策)に大穴が開くことになる」旨の指摘をしている。
  このことからも、新規制基準は政府の謳う世界最高水準の基準とならないと思料するが、猶予措置期間中におけるこれに替わる安全確保措置の内容及び新規制基準を世界最高水準とする政府の見解の根拠を伺いたい。
三 原子炉施設等外への放射性物質に汚染された水の拡散を抑制するための設備に係る新規制基準の具体的かつ定量的内容を示されたい。

 右質問する。



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