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平成二十八年一月二十一日提出
質問第七五号

服役中に被害証言が虚偽と判明して釈放された大阪府内の男性に係る強姦事件の政府見解等に関する再質問主意書

提出者  鈴木貴子




服役中に被害証言が虚偽と判明して釈放された大阪府内の男性に係る強姦事件の政府見解等に関する再質問主意書


 当時十代だった女性への強姦罪などで懲役十二年が確定し、約三年間半の服役後に被害証言が嘘だったとして釈放された七十代の男性の再審判決公判で、大阪地裁は昨年十月十六日、男性に無罪判決を言い渡した。芦高源裁判長は「身に覚えのない罪で長期間にわたり自由を奪い、計り知れない苦痛を与えたことを、一人の裁判官として誠に残念に思う」と遺憾の意を示した。男性は二〇〇八年に逮捕、起訴されてから一貫して否認を続けたが、二〇一一年四月に最高裁で実刑が確定した。地検が二〇一四年十一月、冤罪が明らかになったとして刑の執行を停止して釈放するまで勾留・服役期間は計約六年に及んだ。大阪地裁は昨年二月に再審開始を決定した。
 右と「前回答弁書」(内閣衆質一九〇第二二号)及び「政府答弁書」(内閣衆質一八九第三九二号、四二六号、四六四号)を踏まえ、再質問する。

一 「前回答弁書」(内閣衆質一九〇第二二号)を起案した者の官職氏名を答えられたい。
二 前回質問主意書で、「六年間もの長期にわたり拘束、服役され、計り知れない苦痛を受けた男性に対し、再審無罪判決が言い渡されたことに関する政府の見解」及び「再審無罪が言い渡されたことに対し、検察官として間違った判断をしたと認めるか否か」問うたところ、「前回答弁書」(内閣衆質一九〇第二二号)では、「お尋ねは、個別具体的な事件における捜査機関の活動内容及び裁判所の判断に関わる事柄であるので、お答えすることを差し控えたい。」との答弁がなされている。右事件に出された結果に鑑みて、右答弁内容はあまりにも不誠実である。答弁を避けるのではなく、政府として真摯に反省をし、質問に対し答えるべきと考える。改めて、「再審無罪判決が言い渡されたことに関する政府の見解」及び「検察官として間違った判断をしたと認めるか否か」答えられたい。
三 前回質問主意書で、「当時、起訴した検察官の氏名」及び「当時、起訴した検察官は現在も職務に就いているか、就いているのであれば現在どのような役職にあるか、また就いていないのなら、いつの時点で検察官を退任し、その際、退職金は支払われたか」と問うたが、「前回答弁書」(内閣衆質一九〇第二二号)では、「御指摘の検察官は現在在職しているが、個別具体的な事件の捜査を担当した検察官について、その氏名及び役職を明らかにすることは、今後の捜査活動に支障をもたらすおそれがあり、お答えすることを差し控えたい。」との答弁をなされているが、今後の捜査活動のどの部分に支障があるのか具体的に答えられたい。また、起訴した検察官は今現在どういう役職に就いているか明らかにされたい。
四 前回質問主意書で、「法務大臣として右強姦事件について担当した検察官にどのような責任を取らせるのか国民に示されたい。」と問うたところ、「前回答弁書」(内閣衆質一九〇第二二号)では、「御指摘の「責任を取らせる」の意味が必ずしも明らかではないが、御指摘の事件において捜査を担当した検察官については、国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第八十二条第一項に規定する懲戒処分に該当する事由はなかったと認められ、当該検察官について処分をするなどの必要はないものと考えている。」との答弁がなされている。右答弁で、捜査を担当した検察官について、処分をするなどの必要はないとしているが、起訴した検察官に責任はないのか。また、検察はチェック機関としての機能を果たしたと認識しているか否か答えられたい。

 右質問する。



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