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平成二十八年一月二十七日提出
質問第九四号

性同一性障害者の性別適合手術に関する質問主意書

提出者  井坂信彦




性同一性障害者の性別適合手術に関する質問主意書


 性同一性障害者が自己認識の性別に沿った新戸籍の編製を求める際、性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律第三条第一項第四号「生殖腺(せん)がないこと又は生殖腺の機能を永続的に欠く状態にあること」、第五号「その身体について他の性別に係る身体の性器に係る部分に近似する外観を備えていること」に準じ、性別適合手術が不可欠となる。しかし現在、性別適合手術は健康保険の適用外であり、性同一性障害者への内分泌療法、外科的療法は自費診療で行われている。自己認識の性別に沿った新戸籍の編製は、個人の尊厳を尊重する婚姻等の手続きに必須となるものであり、性同一性障害者の権利保護の観点から、次の事項につき質問する。

一 一般社団法人gid.jp日本性同一性障害と共に生きる人々の会の調査によると、性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律が平成十六年七月に施行されてから平成二十六年末までに、性別の取扱いの変更の審判を受けた者の件数を五千百六十六件としている。
 性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律が施行されてから、昨年の平成二十七年まで性別の取扱いの変更の申し立てを行い、審判を受けた者の件数を、政府として把握しているか。
二 性同一性障害の方が、社会保険審査会に対して傷病手当金支給の再審査請求を行った事案についての平成二十二年二月二十六日の裁決文において、理由の第五「以上を総合勘案するならば、診断書が性別変更診断書としての適格を有するものとされ、精神療法及びホルモン療法に係る治療経過等も是とされた上で、性別変更審判がなされていることに照らすならば、本件手術は、『ほかの療法による治療が十分に行われたにもかかわらず、治療効果に限界があるといった場合』に当たり、『治療上やむを得ない』ものであったと認めるのが相当である。したがって、本件手術は、それ自体としては、健康保険の適用のある療養の給付の対象となるものというべきである。」旨の記載がなされている。
 @ 以上の社会保険審査会の判断を鑑みて、性同一性障害の療養及び性別の取扱いの変更の審判申し立てを行う為に性別適合手術の施行がやむを得ず、診断書が性別変更診断書としての適格を有し、精神療法及びホルモン療法に係る治療経過等が適切なものであれば、健康保険の適用対象であるのか。
 A 以上の社会保険審査会の判断に加え、日本精神神経学会・性同一性障害に関する委員会の性同一性障害に関する診断と治療のガイドライン(第四版)では、性同一性障害者への治療、性別適合手術等の検討は、十分な知識と経験をもった医療チームで構成されることとなっており、診断に必要な情報が得られるまでの診察が定められている。また、性別適合手術の適応判定は、医療分野の有識者の慎重な診断と、法的及び倫理的な専門家の配慮に基づいた判断によって行われる。それにも関わらず、なぜ性別適合手術は現在も健康保険の適用外となっているのか。
 B 政府として、性同一性障害の治療に対する認定医制度やガイドラインの制定によって、新戸籍の編製に必要となる最低限の内分泌療法や外科的療法を保険適用の対象とする検討、議論はなされているか。検討がなされている場合、今後性別適合手術の保険適用について具体的にどのような審議、検討が必要とされているのか明らかにされたい。
三 平成二十七年七月十八日の毎日新聞夕刊において、性別適合手術が保険適用外である理由について、厚生労働省保険局の担当者は「手術の有効性や合併症などの安全性についてまだ議論が必要」と説明した上で、認定医制度に関しては「きちんと診断、治療できる医師を認める制度であれば保険適用につながる可能性はある」と述べている。
 上記報道による厚生労働省保険局の担当者の見解は、政府の見解として理解してよいか。

 右質問する。



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