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平成二十八年十二月七日提出
質問第一九五号

ドナルド・トランプ氏と安倍総理の会談内容に関する再質問主意書

提出者  逢坂誠二




ドナルド・トランプ氏と安倍総理の会談内容に関する再質問主意書


 先般提出した「ドナルド・トランプ氏と安倍総理の会談内容に関する質問主意書」(質問第一六七号)に対する答弁書(内閣衆質一九二第一六七号。以下「答弁書」という。)の内容に疑義があるので、以下質問する。

一 答弁書では、「日本の内閣総理大臣が他国の国家元首になる予定の者等との会談を行い基本的な考え方を伝えることを妨げる」「法令等があるとは承知していない」と示されたが、ドナルド・トランプ氏と安倍総理の会談内容に関して、「日本の内閣総理大臣」が知り得ている日本政府の「基本的な考え方」は、「国務大臣、副大臣及び大臣政務官規範」(以下「規範」という。)(平成十三年一月六日閣議決定)でいうところの、「国務大臣等(内閣総理大臣その他の国務大臣、副大臣(内閣官房副長官を含む。)及び大臣政務官)」の「職務上知ることのできた秘密」に該当しないのか。政府の見解を示されたい。
二 ドナルド・トランプ氏と安倍総理は、二人だけで、日本側の通訳だけを介して、いわゆるテ・タテの会談を約四十五分間行ったと報じられている。通訳以外の余人を介さずドナルド・トランプ氏と安倍総理が二人だけで会話したのであれば、まさにここでの会話の一部には規範でいうところの、「国務大臣等(内閣総理大臣その他の国務大臣、副大臣(内閣官房副長官を含む。)及び大臣政務官)」の「職務上知ることのできた秘密」が含まれるのではないか。政府の見解を示されたい。
三 右の問に関して、ドナルド・トランプ氏と安倍総理の会話に規範でいう「国務大臣等(内閣総理大臣その他の国務大臣、副大臣(内閣官房副長官を含む。)及び大臣政務官)」の「職務上知ることのできた秘密」が含まれると考えるが、規範でいう「職務上知ることのできた秘密を漏らしてはならない」という服務等の規範に反するのではないか。あるいは反しないとすれば、どのような理由で免責されるのか。政府の見解を示されたい。
四 答弁書では「安倍内閣総理大臣とトランプ次期米国大統領は、二人で一時間半にわたり会談し」「温かい雰囲気の中、非常に充実した意見交換を行うことができた」と示されたが、ドナルド・トランプ氏と同席したイヴァンカ・トランプほかのアメリカの私人にも、「意見交換」を通じて、規範でいうところの「国務大臣等(内閣総理大臣その他の国務大臣、副大臣(内閣官房副長官を含む。)及び大臣政務官)」の「職務上知ることのできた秘密」が漏らされたのではないか。政府の見解を示されたい。
五 答弁書では回答が得られなかったので、再度おたずねするが、安倍総理が外交官でもなく私人に過ぎないイヴァンカ・トランプらに日本政府の「様々な課題についての基本的な考え方を伝え」たことは、少なくとも何が日本政府の「様々な課題」であるかという点をも明らかにするものであり、規範でいうところの、「国務大臣等(内閣総理大臣その他の国務大臣、副大臣(内閣官房副長官を含む。)及び大臣政務官)」は「職務上知ることのできた秘密を漏らしてはならない」という服務等の規範に反するのではないか。あるいは反しないとすれば、どのような理由で免責されるのか。政府の見解を示されたい。
六 十二月二日、ドナルド・トランプ氏は台湾の蔡英文総統と電話会談をした。一九七九年の米中国交正常化に伴い、アメリカと「中華民国」が国交を断絶して以来、初めてのことだと大きく報じられたが、この場合も、蔡英文総統は執務室で担当官らの同席する中、外部マイクを用いてドナルド・トランプ氏と電話会談し、祝意を述べたことが報じられている。ここでは直接二人が会うことは避けられ、また会話の内容が秘匿されないことで誤解を生まない工夫がなされている。ドナルド・トランプ氏も会話の概要をその後ツイッター上で公開している。今次のドナルド・トランプ氏と安倍総理の密室での会談は、このような配慮に欠けるもので、日米両国の外交上の前例のないものではないか。また国内法的にも規範に反するのではないか。政府の見解を示されたい。
七 十二月五日、共同通信は、「安倍晋三首相が米ニューヨークで十一月中旬に行ったトランプ次期大統領との会談に関し、米政府が事前に「トランプ氏はまだ大統領ではない。前例のないことはしないでほしい」と強い異議を日本政府に伝えていた」「日本側は、会談は非公式でトランプ氏提案の夕食会は見送るとして理解を求めた。しかし、米側は納得せず、ペルーでの国際会議に合わせて調整していたオバマ大統領との首脳会談は実現せず、立ち話にとどまった」と報じているが、かかる事案に関して、アメリカ政府からの「異議」は存在したのか。また日本政府は「日本側は、会談は非公式でトランプ氏提案の夕食会は見送るとして理解を求め」る提案を行ったのか。政府の見解を示されたい。

 右質問する。



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