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平成二十九年一月二十日提出
質問第五号

地元への通知がないままに実施されたパラシュート降下訓練に関する質問主意書

提出者  仲里利信




地元への通知がないままに実施されたパラシュート降下訓練に関する質問主意書


 去る一月十二日、米空軍は沖縄県うるま市の津堅島訓練場水域で、沖縄県やうるま市へ通知がないのにもかかわらず、パラシュート降下訓練を実施した。降下訓練中には現場周辺で漁船が航行しており、一歩間違えば重大な事故に繋がりかねないことから、漁業者や地域住民、県民は生命や安全を損なう行為であるとして強い憤りと不安を訴えている。
 また、報道によれば、米航空局は一月十一日、インターネットのサイト上で「米空軍嘉手納基地内で十七日に複数の投下訓練を行う」旨記載していたが、十二日になって削除したとのことである。
 そこでお尋ねする。

一 津堅島訓練場水域で米軍が訓練を行う場合には、米軍は沖縄防衛局に対して、沖縄防衛局は沖縄県及び地元市町村に対して、それぞれ事前通知を行う義務を負っているか、そして、その義務はどのような法的根拠、若しくは日米両政府の合意に基づいているのか、明らかにされたい。
二 質問一に関連して、米軍による一月十二日のパラシュート降下訓練について、米軍は沖縄防衛局に対して事前通知を行ったのか、沖縄防衛局は沖縄県及び地元市町村に対して事前通知を行ったのか、明らかにされたい。
三 平成八年十二月二日の「沖縄に関する特別行動委員会(SACO)」の最終報告で、「パラシュート降下訓練は伊江島補助飛行場に移転されることが合意されていた」のではないか、政府の認識と見解を答えられたい。
四 質問三に関連して、SACOの最終報告での合意の目的や背景、理由、必要性等について政府の認識と見解を答えられたい。
五 質問三及び四に関連して、SACOの最終報告での合意にもかかわらず、伊江島補助飛行場以外でパラシュート降下訓練が実施された事案について、その件数や日時、内容、事前通知の有無、事故の発生状況、被害の程度等について政府の承知するところを明らかにした上で、日米両政府による最終報告での合意を無視する形で、しかも沖縄県民の生命や財産、安全・安心を損なう形で米軍がパラシュート降下訓練を一方的に実施することについて政府の見解を答えられたい。
六 一月十二日に米軍が通知のないままにパラシュート降下訓練を実施した理由や背景、目的、訓練の内容等について政府の承知するところを明らかにした上で、今回の訓練に対する政府の見解を答えられたい。
七 質問六に関連して、政府は米軍に対してどのような抗議を行ったのか、また沖縄県や地元市町村に対してどのような説明と謝罪を行ったのか、明らかにされたい。
八 米軍が沖縄防衛局に対して無通知でパラシュート降下訓練を行った事案について政府の承知するところを明らかにした上で、無通知のパラシュート降下訓練がもたらす危険性や弊害等について政府の見解を答えられたい。
九 米軍の津堅島沖での無通知のパラシュート降下訓練は、二〇一五年八月二十日にも実施され、その際に米軍は無通知の理由を「事務的なミスがあった。謝罪したい」と回答した。今回の場合、米軍は無通知の理由をどのように説明しているのか、また謝罪があったのか、明らかにされたい。
十 平成二十八年十二月十三日に発生したオスプレイの墜落事故の衝撃と不安も生々しい中にあって、またしても米軍が一方的に、しかも無通知でパラシュート降下訓練を実施したことについて、県民は日米両政府に対する怒りと不満を募らせているが、政府の認識と見解を答えられたい。
十一 米航空局が一月十一日にインターネットのサイト上で「米空軍嘉手納基地内で十七日に複数の投下訓練を行う」旨記載していた内容を、十二日になって削除したことについて政府の承知するところを明らかにした上で、もし実施されていれば、この訓練も無通知の一方的な訓練であり、県民の生命や財産、安心・安全を脅かしかねない、極めて危険な行為であると本職は考えるが、政府の見解を答えられたい。
十二 米軍の沖縄県内での訓練や基地の運用の仕方を鑑みると、政府の主権国家としての誇りや主体性、当事者能力が全く欠如しているのではないかと疑いたくなる有様であるが、政府の認識と見解を答えられたい。

 右質問する。



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