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平成二十九年五月十二日提出
質問第三〇六号

日本を除く「G6」によるロシア非難決議における日本政府の対応に関する質問主意書

提出者  逢坂誠二




日本を除く「G6」によるロシア非難決議における日本政府の対応に関する質問主意書


 平成二十八年十二月七日、日本を除く、米英仏独伊とカナダの六カ国首脳は、激戦が続くシリア北部のアレッポ情勢について、人道支援のために即時停戦を求めるとともに、外交努力により平和的な解決を望むとする共同声明(以下、「本声明」という。)を発表している。
 本声明は、アレッポ市の東部地域で多数の子供を含む二十万人の市民が残る中、ロシアの支援を受けたシリア政府軍が攻撃を続けているため、食料品や医薬品が極端に不足する惨状に陥っていると指摘した上で、シリア軍が殺傷力の強い「たる爆弾」や化学兵器を使用していることを強く非難し、シリアとロシアが人道援助を妨げていると非難している。その上で、国連による人道支援を実施するため、即時停戦の必要があると訴えている。
 同年十二月三十一日、この日本を除くG6による本声明案をまとめる過程で、G6の各国首脳は安倍総理にも賛同を求めたが、日本政府は断っていたことが報じられた。十二月十五日および十六日のプーチン大統領の訪日、そこで行われる日ロ首脳会談を控えるため、ロシアを刺激し、北方領土交渉に悪影響が出ることを懸念し、日本政府は本声明案への賛同を断ったと複数のG7外交筋が明らかにしたと報じられている。
 これらの事実を踏まえて、以下質問する。

一 平成二十八年十二月の時点で、日本はG7(主要国首脳会議)の議長国で、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、カナダの六カ国は、それ以外のメンバーであるという理解でよいか。
二 ウクライナおよびクリミア半島での諸問題のため、平成二十六年三月のハーグ宣言で、「ロシアが態度を改め、G8において意味ある議論を行う環境に戻るまで、G8への参加を停止する」ことが示されているため、平成二十八年十二月の時点、ロシアは主要国首脳会議への参加資格が停止されているという理解でよいか。
三 本声明には、日本を除いた、主要国首脳会議の全ての国が賛同したという理解でよいか。
四 G7の議長国でありながら日本はなぜ本声明案に賛同しなかったのか。政府の見解を示されたい。
五 本声明案に署名しないことで、日本外交への影響は生じないのか。政府の見解を示されたい。
六 複数の専門家が、プーチン大統領訪日を控えていたため、日本政府は本声明への賛同を拒んだと指摘したと報じられている。例えば、「安倍首相が署名せず「G6」声明となり、落胆している。仮に日本が将来、南シナ海での動きを活発化させる中国を非難するG7声明をまとめようとした場合、理解されるだろうか。今回のロシア非難声明に賛同しなかったことは将来に禍根を残す」との指摘もあるが、このような批判に対する政府の見解を示されたい。
七 日本政府は、G7の協調の枠組みを重視し、将来的に中国への非難決議をG7声明でまとめることを視野に入れ、本声明案に賛同すべきであったのではないか。政府の見解を示されたい。

 右質問する。



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