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平成二十九年六月九日提出
質問第三九一号

釜山総領事更迭に関する質問主意書

提出者  井坂信彦




釜山総領事更迭に関する質問主意書


 外務省は六月一日、森本康敬釜山総領事を近く退任させ、後任に道上尚史ドバイ総領事を充てる人事を発表した。新聞各紙の報道では、発表当日の一日の朝刊で、産経新聞と読売新聞が紙面の三段を使用する比較的大きな扱いで報道、毎日新聞も記事を掲載したが、同日午前の菅義偉官房長官の記者会見のあと、朝日新聞は同日夕刊で菅義偉官房長官のコメントを掲載したうえで紙面の四段を使用する大きな扱いで報道した。翌二日には、日本経済新聞と東京新聞が報道するに至っている。
 いち早く大きく報道した産経新聞と読売新聞の報道内容は、産経新聞では、「釜山総領事を更迭」という見出しで、更迭の理由として「知人らとの会食の席で、自身の一時帰国を決めた安倍晋三首相ら官邸の判断を批判したとされる」としており、読売新聞では、「釜山総領事異例の交代−少女像問題で政府批判か」との見出しで「政府関係者によると、この間、知人との私的な会食の際に政府対応を批判したとされ、首相官邸が問題視していた。」と報道されている。
 産経、読売新聞が朝刊で報道した一日の午前、菅義偉官房長官の記者会見が行われ、朝日新聞記者が、産経新聞や読売新聞の報道に関する事実関係を尋ねると、菅義偉官房長官は「承知していません。いずれにしても通常の人事ではないでしょうか」と回答。さらに、同記者から通常の人事ということだが、およそ一年での異動は異例だと受け止められているがこの点についてどうかという問いに「過去の例に何例もあるようですよ」と答えている。
 産経新聞や読売新聞の報道が事実であるとすれば、森本総領事は首相官邸から問題視されたために更迭されたということになる。六月二日の産経デジタルによれば、「森本氏は周辺に『酔って覚えていない』と話したとされるが、官邸は『一枚岩で韓国と対峙する』との方針を示しており、『韓国側に誤ったシグナルを送りかねない』と問題視していた」という。同記事では、結びに「今回の更迭は、「極左・従北・反日」とされる文在寅新政権に対し、日本の断固たる姿勢を示す意味もありそうだ」と政権の意思を忖度した一文で締めくくっている。
 掲載されている新聞、掲載された時期、掲載されている内容、記者会見における菅義偉官房長官の回答について、国民からの「違和感」を感じる声に応え、事実関係を質すため、以下の質問をする。

一 菅義偉官房長官は一日の記者会見で、「通常の人事ということだが、およそ一年での任期の交代は異例だと受け止められているがこの点についてどうか」という朝日新聞記者の質問に、「過去の例に何例もあるようだ」と答えているが、過去五年間で、およそ一年で交代した事例はあるか。何件あったか。
二 産経新聞、読売新聞の一日付け朝刊では、森本氏が知人との私的な会食の際に、安倍晋三首相ら官邸の判断を批判したとされている。政府は、森本氏が一時帰国中に、安倍晋三首相ら官邸の判断を批判していたという事実を把握していたか。
三 公的な場だけでなく、私的な会食の場であってさえも、総領事などの政府職員が、安倍晋三首相や政府方針を批判すると、更迭されることがあるのか。政府の見解は如何に。

 右質問する。



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