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平成二十九年六月十四日提出
質問第四一七号

一括賠償後の賠償基準等の策定に関する質問主意書

提出者  小熊慎司




一括賠償後の賠償基準等の策定に関する質問主意書


 「原子力損害」の賠償にあたっては、原子力発電事故との相当因果関係の確認が難しく、東京電力福島第一原子力発電所事故のように十万人を超える対象者がいる場合には、個別的な対応が不可能であることから、賠償すべき損害として一定の類型化が可能な損害項目やその範囲等を示したものとして、原子力損害賠償紛争審査会の中間指針があり、さらには、一括賠償による対応が取られてきたところである。
 しかし、一括賠償後においては、中間指針があるとは言え、基本的には、個別具体的な事情に応じて相当因果関係のある損害と認められることが賠償を受けるための基本条件となる。
 このため地元福島県からは、なんらかの賠償基準等を策定してほしい旨の要望が出されているが、この要望には一定の合理性があると考えられるので、次の事項について質問する。

一 継続性のある損害賠償に関わる支払い
  損害項目のうち、「避難費用」、「営業損害」、「就労不能等に伴う損害」など、継続的に発生し得る損害については、その終期をどう判断するかという困難な問題があるにせよ、賠償額が最終的に確定するまでの間、一部の支払いを継続実施する等の対応を取ることを政府から東京電力に指示することが適当であると考えるが、政府の見解を伺いたい。
二 損害額算定の簡素化
  損害額の算定にあたっては、個別に損害の有無及び損害額の証明を基に相当な範囲で実費賠償をすることが原則であるが、損害項目によっては、合理的に算定した一定額の賠償を認める等の方法も考えられる。また、避難により証拠の収集が困難である場合など、必要かつ合理的な範囲で証明の程度を緩和して賠償することや、大量の請求を迅速に処理するため、客観的な統計データ等による合理的な算定方法を用いることも考えられるが、こうした対応を取るよう、東京電力に指示する必要性につき、政府の見解を伺う。

 右質問する。



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