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平成三十年二月五日提出
質問第五四号

「米国の「核態勢の見直し(NPR)」の公表について」(外務大臣談話)に関する質問主意書

提出者  逢坂誠二




「米国の「核態勢の見直し(NPR)」の公表について」(外務大臣談話)に関する質問主意書


 政府は、平成三十年二月三日、「米国の「核態勢の見直し(NPR)」の公表について」(外務大臣談話)を公表した。
 この外務大臣談話では、「今回のNPRは、前回のNPRが公表された二〇一〇年以降、北朝鮮による核・ミサイル開発の進展等、安全保障環境が急速に悪化していることを受け、米国による抑止力の実効性の確保と我が国を含む同盟国に対する拡大抑止へのコミットメントを明確にしています。我が国は、このような厳しい安全保障認識を共有するとともに、米国のこのような方針を示した今回のNPRを高く評価します」と表明されている。
 米国防省のシャナハン副長官は、二月二日の記者会見で、“The U.S. does not want to use nuclear weapons, Shanahan said. He noted the NPR says the nation would only consider the use of nuclear weapons in “extreme circumstances to defend the vital interests of the United States, its allies and partners.” The NPR clarifies longstanding policy that “extreme circumstances” could include “significant non-nuclear strategic attacks,” the deputy secretary said.”(合衆国は核兵器を使用することは望んでいないとシャナハンは述べた。NPRでは、国家は、合衆国やその同盟国などの死活的国益を防衛する重要な事情がある場合だけ、核兵器の使用を検討するとシャナハンは説明した。NPRは、長年の政策として、重要な事情には、重大な非核戦略攻撃が含まれていることを明らかにしていると副長官は述べた。)であると述べている。
 これらを踏まえ政府の方針を確認したいので、以下質問する。

一 シャナハン副長官は、extreme circumstances to defend the vital interests of the United States, its alliesと発言しているが、日本の施政下についても、extreme circumstancesがあれば、アメリカは、the use of nuclear weaponsを検討するという理解でよいか。
二 一に関連して、“extreme circumstances” could include “significant non-nuclear strategic attacks,”と表明されているが、日本の施政下についても、significant non-nuclear strategic attacks,があれば、アメリカの核兵器が使用されることが検討されるという理解でよいか。
三 これまでアメリカ政府高官などの議会証言、回顧録で、通常兵器の攻撃に対して核兵器で報復する可能性があることは言及されてきているが、アメリカ政府が公式に表明することは初めてであると考える。アメリカが非核兵器への報復に対しても核兵器の使用を検討するという規準緩和も含めて、政府は、「我が国を含む同盟国に対する拡大抑止へのコミットメントを明確にしています」「米国のこのような方針を示した今回のNPRを高く評価します」との認識であるのか。政府の見解如何。
四 「日本の軍縮・不拡散外交」(平成二十八年三月)では、「日本の観点からすれば、核兵器のない世界の実現に至る道のりにおいて、換言すれば、現実に核兵器が存在する間、国家安全保障戦略でも明確に述べられているとおり、核抑止力を含む米国の拡大抑止が不可欠であることを意味する。したがって、日本が核軍縮を追求することと、当面米国の核抑止に依存しつつ国の安全保障の確保という最重要の責務を果たしていくことはなんら矛盾するものではない」とされている。すなわち、政府の方針として、アメリカの核抑止力の提供を受けるものの、それは現実に核兵器が存在しており、それへの抑止として、当面、アメリカの拡大抑止への依存はやむを得ないという立場を明らかにしている。しかしながら、NPR二〇一八の示すものは、これを逸脱し、非核兵器への報復手段としての核兵器の使用を容認するもので、これまでの日本政府の方針と相容れないのではないか。政府の見解如何。
五 日本は唯一の被爆国として、核兵器の根絶、非核兵器への報復手段として核兵器の不使用を求めていくべきであり、非核攻撃にまで核兵器の使用のハードルを下げるNPR二〇一八に対して、「米国のこのような方針を示した今回のNPRを高く評価します」と手離しで評価する外務大臣談話は不適切ではないか。政府の見解如何。

 右質問する。



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