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平成三十年二月十五日提出
質問第八一号

政府系金融機関の民業圧迫に関する質問主意書

提出者  長妻 昭




政府系金融機関の民業圧迫に関する質問主意書


 政府系金融機関は、国庫負担による利子補給金や財投債資金が投入されており、その役割は民間金融機関では果たすことのできない範囲に限定すべきと考える。民業圧迫となるような行為は厳に慎むべきである。
 しかし、全国銀行協会や全国地方銀行協会などからは、相次いで政府系金融機関の民業圧迫の事例について報告がなされている。例えば、平成二十九年十二月一日付けの全国地方銀行協会の資料における政府系金融機関全体の民業圧迫に当たる問題事例の具体例については「制度面の問題事例」と「運用面の問題事例」とに分類して列挙されている。
 「制度面の問題事例」については「正常先にランクアップした途端に肩代わりを提案」「利子補給により実質ゼロ金利での融資対応」「低利を強調した特別金利の提示」「巨額案件の横取り」などが指摘されている。
 また、「運用面の問題事例」については、「金利入札への参加」「地方銀行の金利提示に対し利下げで対抗」「地方銀行からの協調融資の依頼を拒否し単独で対応」「予算消化や実績作りのための借入要請」「地方銀行の抗議に対し民業圧迫を認める」などが指摘されている。
 特にこの「地方銀行の抗議に対し民業圧迫を認める」というのは、日本政策金融公庫の事例とのことだが、日本政策金融公庫の行為について内閣としてどのような見解をお持ちなのか、お示し願いたい。
 すべてのいわゆる政府系金融機関の名称と所管省庁、トップの氏名と前職、についてお示し願いたい。
 トップが所管省庁からのいわゆる天下りの場合は、その是非について内閣のお考えをお聞かせ願いたい。
 政府系金融機関は法律等で「民業補完を旨とする」とある。
 これまで「民業補完を旨とする」という趣旨に反した行為があり、所管省庁が指導した過去の事例をお示し願いたい。
 これまですべての政府系金融機関は「民業補完を旨とする」という趣旨に沿った行為をしてきていると内閣は認識しているのか否か、お示し願いたい。
 「民業補完を旨とする」ということは具体的にどのようなことか、わかりやすく事例も交えて説明願いたい。
 また、「民業補完を旨とする」という趣旨からして政府系金融機関が行ってはならない行為とはどのようなものか具体的にわかりやすく説明願いたい。
 「民業補完を旨とする」という趣旨からして、融資案件において正常先企業で、複数の民間金融機関が競合している場合に、政府系金融機関が低金利を武器に当該企業への融資案件を獲得する、ということは少なくとも民業圧迫となり、あってはならない行為だと考えるが、内閣の見解を問う。
 安倍内閣が考える政府系金融機関の役割とは何か、を最後に問う。

 右質問する。



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