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平成三十年三月十五日提出
質問第一五〇号

米朝首脳会談とわが国の外交政策に関する質問主意書

提出者  奥野総一郎




米朝首脳会談とわが国の外交政策に関する質問主意書


 「米朝首脳会談」の動きは、世界に衝撃を与え、わが国の外交政策にも重大な影響を及ぼすことが予想される。
 そこで、トランプ大統領との電話会談に関する本年三月九日の記者会見での安倍総理発言(首相官邸のホームページより、以下「総理発言」と称す)に関連して以下質問する。

一 トランプ大統領との電話会談後の総理発言に、「北朝鮮が非核化を前提に話合いを始める、そう北朝鮮の側から申し出たこと、この北朝鮮の変化を評価いたします。」とある。北朝鮮が申し出た「非核化」とは、「核・ミサイルの完全検証可能かつ不可逆的な形での放棄」を意味していると理解しているのか。北朝鮮が前提とする「非核化」とは具体的に何を意味していると理解して評価したのか。
二 「非核化」が必ずしも「核・ミサイルの完全検証可能かつ不可逆的な形での放棄」を意味していないとした場合、安倍総理は「何を評価」しているのか。どのように「変化」したことを評価しているのか。
三 三月十一日付けの毎日新聞は、「トランプ米大統領は十日、東部ペンシルベニア州で演説し、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長との米朝首脳会談に関連し、金委員長の核・ミサイル実験凍結の表明を「私は本当に信じる。北朝鮮は和平を望んでいる。その時期が来たと思う」と述べ、非核化実現に意欲を示した。また、「多くのミサイルが上空を越えた日本は、私の取り組みをとても喜んでいる」とも語った。」と報じている。安倍総理がこのような内容を、電話会談でトランプ大統領に伝えた事実はあるのか。
四 「総理発言」のうち「拉致問題の解決のためにも、トランプ大統領の協力をお願いしたいということを申し上げたところであります。トランプ大統領からは、安倍総理が言ったことは十分よく分かっているという発言がございました。」について、トランプ大統領は、拉致問題を米朝首脳会談でとりあげると、安倍総理に確約したのか。ここでいう「十分よく分かっている」とは、米朝首脳会談でとりあげるということなのか。具体的に何を意味しているのか。
五 「総理発言」の中の「予算成立後、四月中にも訪米し日米首脳会談を行いたいと思います。」について、日米首脳会談が行われることは決まったのか。
六 その前提となる「米朝首脳会談」の開催は公式に決まったのか、政府は承知しているのか。
七 「日米首脳会談」では、米朝首脳会談で「核・ミサイルの完全検証可能かつ不可逆的な形での放棄」を前提とするとともに、「拉致問題」を取り上げるよう、トランプ大統領から確約を得るべきではないか。
八 トランプ大統領に「核・ミサイルの完全検証可能かつ不可逆的な形での放棄」と「拉致問題」を全て委ねることが、国益につながると考えているのか。直接対話を行うため日朝首脳会談を開催するつもりはないのか。
九 「電話会談」は、毎日新聞三月九日付け夕刊によると、「電話での協議は米国側から要請した」とある。米朝首脳会談受け入れの通告のための電話会談と理解してよいか。
十 トランプ大統領が、米朝首脳会談受け入れを表明する前に、安倍総理、または日本政府に対し事前に通知、連絡はあったのか。あったとすれば、どのような内容だったのか。また、事前連絡がなかったとすれば「日本の頭越し」とならないか。安倍総理の率直な受け止め方を伺いたい。

 右質問する。



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