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平成三十年五月十七日提出
質問第三〇三号

辺野古新基地建設に伴う周辺建造物等の高さ制限に関する質問主意書

提出者  赤嶺政賢




辺野古新基地建設に伴う周辺建造物等の高さ制限に関する質問主意書


 政府は、沖縄県民の民意を無視して、名護市辺野古への米軍新基地建設を強行している。昨年四月以降は、沖縄県との実施設計や環境保全対策に関する事前協議も終わっていないのに、埋立工事に必要な岩礁破砕許可さえ得ないまま、護岸工事に着手している。
 こうした下で、先月来の沖縄の地元紙の報道で、新基地周辺にある国立沖縄工業高等専門学校(以下、「沖縄高専」という。)の校舎や学生寮、久辺小中学校などが、飛行場とヘリポートの計画と設計に係る米国防総省の統一施設基準に基づく高さ制限、すなわち制限表面に抵触することが明らかになった。政府は、これまでの国会審議を通じて、これらを高さ制限の適用対象から除外する考えを示しているが、その根拠や具体的な安全確保策については判然としない。
 以下、質問する。

一 辺野古新基地建設に伴い、周辺の建造物や樹木(以下、「建造物等」という。)の高さ制限を設定する主体と具体的な制限内容を示されたい。
二 新基地の標点と標高、一の高さ制限を超えるすべての建造物等と標高を明らかにされたい。
三 二の建造物等の所有者や関係自治体をはじめとする利害関係者に対し、高さ制限に関する説明や依頼を行った期日と具体的内容を示されたい。
四 沖縄高専の安藤安則校長は、同校が高さ制限を超えることにつき、報道されるまで政府から説明がなかったことについて「非常に困惑している」(「沖縄タイムス」二〇一八年四月十三日付、「琉球新報」同十七日付)と述べている。政府は、二〇〇六年五月の日米安全保障協議委員会で、辺野古・大浦湾に滑走路をX字型に配置する現在の計画に変更するに当たり、当該統一施設基準については「承知をしていた」(二〇一八年五月十日、衆院安全保障委員会での私への答弁)と述べているが、なぜ、当時、説明しなかったのか。きわめて不誠実な対応ではないか。
五 政府は、沖縄高専について、「現在までの米側との調整結果により、当該高さ制限の対象とはならない」(二〇一八年四月十日、衆院安全保障委員会での照屋寛徳議員及び参院外交防衛委員会での伊波洋一議員への答弁)との認識を示しているが、具体的にいつ、どのような手段で米側に確認したのか。当該統一施設基準に適用除外に関する規定が置かれていることを根拠に挙げているが、適用除外の要件は何か。要件に合致するかどうかを判断するのは誰か。高さ制限を超える建造物等が現存する下で、誰がどのように安全を確保するのか。
六 政府は、辺野古新基地の飛行経路について、「離陸、着陸のいずれも周辺の集落の上空を通過するのではなく、基本的に海上とすることで日米間で合意をしている」(二〇一八年五月十日、衆院安全保障委員会での私への答弁)としているが、その一方で、沖縄電力株式会社の送電鉄塔や通信会社の電波塔などは撤去・移設することを依頼している。米軍機による飛行を想定しているからこそ、送電鉄塔等の撤去等を依頼したのではないのか。
七 政府は、沖縄高専の真裏にある米軍の着陸帯「フェニックス」の使用状況をどのように把握しているか。草が生えた広場の状態だった同着陸帯に二つの正方形のヘリパッドが整備されていることが報じられているが(「琉球朝日放送」二〇一五年一月二十二日)、その事実関係についてどう認識しているか。新基地の供用開始後は、従来以上の頻繁な使用が想定されるのではないか。
八 米国政府関係者は、米軍機による新基地周辺の集落上空の飛行について、「私たちアメリカ側としては、再編協議の中で、住宅地上空を絶対飛ばないという合意をしたわけではない」(ラーセン在日米軍副司令官/二〇〇六年六月八日放映、NHK「変貌する日米同盟」)、「ヘリコプターの運用というのは、その性質上予測できないもので、通常通り運用できないという状況は出てきます」(ローレス米国防副次官/同年五月五日、JNNインタビュー)などと述べてきた経緯がある。そうした下で、政府が埋立申請書に添付した環境保全図書においては、「X字型の滑走路は、主たる滑走路を使用することにより離発着時の飛行及び有視界飛行の場周経路が海上を通ることができるよう作られたもの」とする一方、「気象(風向き、視界及び雲の状況)、管制官の指示(間隔及び順序)、安全(緊急時)、パイロットの専門的な判断、運用上の所要等により、航空機は図示された場周経路から外れることがあります」としている。場周経路から外れた飛行には、新基地周辺の集落上空を飛行するケースも含まれるとの認識か。
九 沖縄防衛局は二〇一五年八月十二日付で、沖縄電力株式会社に送電鉄塔等の撤去等を依頼する文書(沖防企第三七二一号)を発出している。菅義偉官房長官が、政府と沖縄県との間で一ヶ月間の集中協議を行うこととし、八月十日から九月九日までは基地建設の作業を中止するとしていたその最中に、このような文書を発出していたことになるが、これは一体どういうことか。表向きは作業を中止するとしながら、実際には進めていたということか。
十 航空法第三十八条は、「国土交通大臣以外の者は、空港等又は政令で定める航空保安施設を設置しようとするときは、国土交通大臣の許可を受けなければならない」と規定している。ところが、米軍及び国連軍が使用する飛行場及び航空保安施設については、日米地位協定及び国連軍地位協定の実施に伴う航空法特例法によってその適用が除外されている。このため、民間空港等の設置に当たっては、空港等の位置や範囲、高さ制限等に関する告示と現地における掲示、利害関係者から意見を聴取するための公聴会の開催などが義務付けられているが、辺野古新基地建設においては、これらの手続きが行われないまま建設工事が進められている。公有水面埋立法は米軍基地の建設にも適用する一方で、なぜ、航空法第三十八条を適用しないのか。日本政府として飛行場の安全性をどう確保し、利害関係者が意見を述べる権利と機会をどう保障するのか。

 右質問する。



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