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平成三十年六月二十日提出
質問第四〇〇号

イージス・アショアの導入の再検討に関する質問主意書

提出者  逢坂誠二




イージス・アショアの導入の再検討に関する質問主意書


 平成三十年三月二日、安倍総理は参議院予算委員会で「危機が生じてから様々な装備を導入しようというのは、まさにこれ泥縄式ということになってしまうわけでございまして、我々、北朝鮮のミサイル性能の向上に対して、例えばイージス・アショアを導入することを決定をいたしましたが、しかし実際に導入されるのは数年後になってしまうわけでありまして、ですから、起こるかもしれないという危機に対応してどういう可能性があるかということについて、これは調査をしていくことは、あるいは常に不断の検討をしていくことは当然のことではないかと、こう考えている」と発言した。
 六月十二日、米朝首脳会談を終えたトランプ大統領はシンガポールで記者会見し、「全ミサイルと核の実験停止も取り付けた。どれだけたったかな。七カ月か? ミサイルの発射がないだろう。七カ月もミサイルの発射もなければ、核爆発(実験)もない」「見て見ろよ、ミサイル発射がずっとないだろう。ミサイル発射台を吹き飛ばしたんだ。そういうことになる。合意文書には書かれてないけどな。これについての詳細はこれから渡す。彼らは全ミサイルと核実験を中止することになる。核実験の一番大事な施設の閉鎖を決めた。三カ所全部」と発言した。
 菅官房長官は六月十三日の記者会見で、米朝首脳会談の成果について、「(北朝鮮の)非核化を実現することが米朝間で確認された。わが国として極めて厳しい安全保障の状況がかつてより緩和された」、「日本にいつミサイルが向かってくるかわからない状況は明らかになくなった」と発言した。
 これらの発言を踏まえ、以下質問する。

一 官房長官は「日本にいつミサイルが向かってくるかわからない状況は明らかになくなった」と発言しているが、トランプ大統領のいう「彼ら(北朝鮮)は全ミサイルと核実験を中止することになる」との認識を共有しているとの理解でよいか。
二 政府は米朝首脳会談の結果、「北朝鮮のミサイル性能の向上」は今後図られることはなく、またミサイル発射実験の蓋然性も著しく低下したと認識しているのか。政府の見解如何。
三 安倍総理は、「イージス・アショアを導入することを決定をいたしましたが、しかし実際に導入されるのは数年後になってしまうわけでありまして、ですから、起こるかもしれないという危機に対応してどういう可能性があるかということについて、これは調査をしていくことは、あるいは常に不断の検討をしていくことは当然のことではないか」との見解を示しているが、イージス・アショアの導入決定後、今次の米朝首脳会談があり、そこでトランプ大統領も官房長官も一定の成果を認め、「日本にいつミサイルが向かってくるかわからない状況は明らかになくなった」との認識を示している。今後の北朝鮮の動向を考えれば、「日本にいつミサイルが向かってくるかわからない状況は明らかになくなった」のであり、「調査をしていくこと」「常に不断の検討」をするならば、現在想定されているイージス・アショアの規模等を見直すべきではないか。政府の見解如何。
四 六月一日、防衛省の福田達夫、大野敬太郎両政務官が秋田県、山口県をそれぞれ訪れ、両県にある陸上自衛隊の二演習場が政府がミサイル防衛強化策として導入を目指している陸上配備型迎撃ミサイルシステムのイージス・アショアの配備先候補地となったことを正式に伝えているが、この方針に変わりはないのか。「日本にいつミサイルが向かってくるかわからない状況は明らかになくなった」との認識を踏まえれば、莫大な予算の必要なイージス・アショアの配備計画の規模の再検討を行う必要はないのか。政府の見解如何。
五 四に関連して、イージス・アショアの導入計画を再検討する必要がないとするなら、官房長官の「日本にいつミサイルが向かってくるかわからない状況は明らかになくなった」との認識との整合性は取れず、閣内不一致ではないか。政府の見解如何。

 右質問する。



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