衆議院

メインへスキップ



質問本文情報

経過へ | 質問本文(PDF)へ | 答弁本文(HTML)へ | 答弁本文(PDF)へ
平成三十一年三月四日提出
質問第七三号

児童虐待防止法に体罰禁止を規定することと民法第八百二十二条との関係に関する質問主意書

提出者  初鹿明博




児童虐待防止法に体罰禁止を規定することと民法第八百二十二条との関係に関する質問主意書


 深刻な児童虐待事件が続いていることを受けて、厚生労働省は、今国会に提出する児童虐待防止関連法案に、体罰禁止の規定を盛り込む方針を固めた旨報じられています。
 体罰の禁止は、学校教育法第十一条においても「校長及び教員は、教育上必要があると認めるときは、文部科学大臣の定めるところにより、児童、生徒及び学生に懲戒を加えることができる。ただし、体罰を加えることはできない。」と規定されています。しかし、学校において指導という名目で行われる体罰が無くなっていないことを考えると、児童虐待防止法に規定をしたところでしつけという名目で行われる体罰が無くなるとは考えにくいと考えます。
 そもそも、民法第八百二十二条において懲戒権が認められており、平成十二年には特別委員会において、当時の法務省民事局長が、民法第八百二十二条の懲戒権には有形力の行使である体罰は限定的ではあるが一部含まれる旨の答弁をし、体罰を一部認めてしまっているのです。
 この答弁はその後も維持され続けており、平成二十八年五月十八日の厚生労働委員会における、答弁の撤回を求める私の質問に対しても、撤回には応じずにこの答弁を維持しています。
 その際、盛山法務副大臣(当時)は「それが子の利益のために行使されたものかどうか、子の監護及び教育上必要なものと認められるかどうかによるものと考えられます」との答弁をしていますが、体罰によって従った子どもはより強い暴力を受けない為に従順になっているだけであり、本当に反省しているとは限りません。むしろ、力で相手を抑え込める、屈服させられるという意識を植え付け、自らも問題解決の手段として暴力を用いるようになってしまいます。
 つまり、いかなる形でも有形力を行使する体罰は子どもに利益はなく、教育上必要なものでもありません。むしろ力を用いれば問題が解決出来るという誤った意識を持たせてしまうなど、教育上、子どもに悪影響を及ぼすものでしかないと考えます。
 以上の観点から、以下の質問をします。

一 民法第八百二十二条の懲戒権に体罰が含まれるという政府見解を変更せずに、児童虐待防止法に体罰を禁止する旨の規定を設けることは矛盾することになると考えますが、政府の見解を伺います。
二 児童虐待防止の徹底を図る観点から、親の懲戒権を定めた民法第八百二十二条の削除について法制審議会で議論を始め、早急に結論を導き出す必要があると考えますが、政府の見解を伺います。
三 その結論が出るまでの間、有形力の行使であるいかなる体罰も、民法第八百二十二条で認められている懲戒には該当しない旨、民事局長の答弁を撤回するべきだと考えますが、政府の見解を伺います。
四 政府は、子どもの利益になり、教育上必要な体罰がある旨答弁していますが、その具体的な例を示し、子どもにどのような利益があり、いかなる教育上の必要性があるのか明らかにされたい。

 右質問する。



経過へ | 質問本文(PDF)へ | 答弁本文(HTML)へ | 答弁本文(PDF)へ
衆議院
〒100-0014 東京都千代田区永田町1-7-1
電話(代表)03-3581-5111
案内図

Copyright © 2014 Shugiin All Rights Reserved.