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令和元年五月二十三日提出質問第一八四号
日本人名のローマ字表記を「姓−名」に変えることに関する質問主意書
日本人名のローマ字表記を「姓−名」に変えることに関する質問主意書
柴山昌彦文部科学大臣は、本年五月二十一日の閣議後の記者会見で、日本人名のローマ字表記を「姓−名」の順にするよう官公庁、都道府県などへ通知することを明らかにしました。また、文部科学省はホームページの政務三役の名前の表記も「姓−名」に変更しました。
河野太郎外務大臣も同日の記者会見で『日本人の名前のローマ字表記について「名−姓」の順ではなく「姓−名」順で表記するよう、近く海外の報道機関に要請する』旨を表明しています。
日本人名のローマ字表記については、平成十二年の国語審議会の答申で「姓−名」の順で表記することが推奨されており、文化庁は官公庁、都道府県などに対応を求めていましたが、定着せずに二十年近く経過しています。
柴山文部科学大臣、河野外務大臣が積極的に取り組む旨の発言をしている一方で、菅義偉内閣官房長官は、河野外務大臣の発言を受けて「日本人の名前は外国語でも日本語の語順通りに表記されることが望ましいという考えだと承知している」と断りを入れながらも「これまでの慣行もあって考慮すべき要素が多々ある。まずは関係省庁で何ができるかを検討していくことになる」と慎重な姿勢を示しています。
日本人名のローマ字表記を「姓−名」に変えることは、文部科学省や外務省というそれぞれの省庁のみの取組で行うものではなく、政府全体として取り組むべきものだと考えます。
河野外務大臣は、海外の報道機関に対して要請する旨の発言をしていますが、諸外国や国際機関においても「姓−名」の表記に変更されないと、そこから出される文書等の表記に合わせて報道機関が報じる可能性があると考えます。
そして、諸外国や国際機関についても、日本人名のローマ字表記を「姓−名」の順に変更するよう求めるには政府として統一見解を出し、まずは国内において徹底すべきだと考えます。
以上を踏まえて、政府の見解を伺います。
二 また、記者会見で菅内閣官房長官が述べた考慮すべき要素というのは、具体的にどのようなことをさすのでしょうか、明らかにしてください。
三 先述した通り、海外の報道機関に要請するのみならず、諸外国や国連をはじめとする国際機関における日本人名のローマ字表記も、「姓−名」に変更するよう政府として要請すべきだと考えますが、政府の見解を伺います。
右質問する。