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令和元年十月九日提出質問第一九号
インクルーシブ防災を実現するための個別計画の策定促進に関する質問主意書
提出者 早稲田夕季
インクルーシブ防災を実現するための個別計画の策定促進に関する質問主意書
本年四月に提出した「避難行動要支援者名簿の平時の情報共有に関する質問主意書」において、避難行動要支援者名簿を作りながら、その情報が平時において避難支援等関係者に十分共有されていない課題を指摘したところ、避難行動要支援者が同意をちゅうちょしていることが理由の一つだとの答弁があったが、事前の情報開示の同意がある者について、その名簿情報が共有されていても、避難行動要支援者の避難行動支援に関する取組指針に明記された個別計画(以下、「個別計画」という。)が策定されていなければ、平時の避難訓練などに生かすことができない。そこで以下、質問する。
一 消防庁の二〇一八年六月現在のとりまとめによれば、法定義務である避難行動要支援者名簿の策定は、約九十七パーセントの自治体で済んでいると承知しているが、個別計画の策定状況について、全部作成済、一部作成済、未作成の自治体の数を把握しているか。把握しているならばそれぞれいくつあるか、あきらかにされたい。
二 個別計画が未作成であった岡山県倉敷市真備町では、二〇一八年の西日本豪雨により五十一名の方が命を落としたが、うち四十二名は、避難行動要支援者名簿に登載されていたとの報道があった。全国的にも個別計画の策定が進んでいない原因をどのように分析しているか。
三 個別計画は名簿情報に基づき、市町村又は民生委員等が中心となって、本人と打ち合わせて策定することとなっているが、民生委員等に丸投げしている市町村が多いのではないか。名簿情報を民生委員ひとりだけが持っていても、計画は策定できないし、支援もできない。避難行動要支援者の避難行動支援に関する取組指針では、個別計画策定及び実施の責任が一義的に市町村にあることが必ずしも明瞭に書かれていないので、市町村の果たすべき具体的な役割や責任について、技術的助言を行うべきではないか。
右質問する。