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令和三年三月二日提出
質問第六二号

新型コロナウイルス感染症回復者血漿を用いた治療法の承認に関する質問主意書

提出者  松原 仁




新型コロナウイルス感染症回復者血漿を用いた治療法の承認に関する質問主意書


 いまもなお、新型コロナウイルス感染症(COVID−19)パンデミックの収束の見通しは立っておらず、我が国においても感染拡大が続いており、昨年の緊急事態宣言時より重症者数、死亡者数とも高い水準で推移している。
 同感染症ワクチンの接種が開始されたものの、同感染症に対する治療薬の登場を切望する向きは、医療現場はもとより、社会全体に存在している。日本国内においても、様々な治療薬や治療法の候補の治験が行われている。その中で、国立研究開発法人国立国際医療研究センター忽那賢志国際感染症対策室医長を研究責任者として特定臨床研究が行われた新型コロナウイルス感染症回復者血漿を用いた治療法は、アメリカ合衆国食品医薬品局(FDA)が緊急使用許可を出し、米国内で患者への投与が行われていることもあり注目される。
 アルゼンチンの臨床試験では、COVID−19の発症から三日以内の高齢の軽症患者に同感染症回復者血漿を投与したところ、重症化を抑制できたとのデータが報告されている。
 同感染症回復者血漿は、症状や程度が回復者により異なることから、均一な品質の確保に課題がある旨の指摘もあるが、同血漿に含まれる中和抗体について、同感染症に対する治療効果が期待できる。
 本年二月には、慶應義塾大学医学部、同医学部先端医科学研究所、滋賀医科大学、理化学研究所、国立感染症研究所などの共同研究グループが、COVID−19回復者の血液中の中和抗体を分析し、その中から治療薬として応用可能な新型コロナウイルス(SARS−CoV−2)に対する中和抗体を複数取得することに成功し、国産抗体製剤の早期実用化を目指すとしている。
 そこで、次のとおり質問する。

一 政府として、新型コロナウイルス感染症回復者血漿を用いた治療法の承認申請に向けて、いかなる支援を行っているか。また、行っていないとしたら、どのような理由からか。
二 新型コロナウイルス感染症回復者血漿を用いた治療法について、今後、厚生労働省薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品第二部会において審議される際に、海外における治験資料は考慮されるか。また、考慮されない場合は、どのような理由からか。
三 新型コロナウイルス感染症回復者血漿を用いた治療法の有効性の判断指標を示されたい。

 右質問する。

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