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令和三年四月八日提出質問第九四号
皇位の安定的な継承に関する質問主意書
提出者 山尾志桜里
皇位の安定的な継承に関する質問主意書
三月二十三日に開催された「天皇の退位等に関する皇室典範特例法案に対する附帯決議」に関する有識者会議につき、以下質問する。
一 有識者会議では、皇位継承の順位について、現在のまま変更しないという前提で議論することになるとの報道(朝日新聞三月二十四日付朝刊四面「皇位継承、幅広く議論」に、「前提として現在の継承順位は変えない。」とあり。)がなされている。同会議を開催するに際し、皇位継承の順位について現状からの変更の是非について何らかの前提を置いているかいないか。
二 既に公表されている同会議の有識者ヒアリングでの聴取項目(案)十項目のうち問九「皇統に属する男系の男子を皇族とする」案について、@現行の皇室典範により皇族には認められていない養子縁組を可能とすること、A皇統に属する男系の男子を現在の皇族と別に新たに皇族とすること、との案が提示されている。昭和二十二年に皇籍離脱した、いわゆる「旧宮家」に限ることなく、その範囲を広げたようにも読み取れる。問九「皇統に属する男系の男子」とは、いわゆる「旧宮家」を意味するのか、「旧宮家」より広い範囲を意味するのか明らかにしていただきたい。仮に後者である場合には、いかなる判断基準でどこまでその範囲を広げるのかお答えいただきたい。
三 今後のスケジュールについて、報道によると、政府は今国会中にもヒアリングを終え、成果を国会に報告することとされている(産経新聞三月二十四日付朝刊一面「旧宮家復帰含めヒアリング 皇位継承、有識者が初会合」に、「政府は六月に会期末を迎える今国会中にもヒアリングを終え、成果を取りまとめて国会に報告したい考えだ。」とあり。)。一方、年内をめどに論点を整理する方針との報道(朝日新聞前掲記事に、「政府は年内をめどに論点を整理する方針」とあり。)もなされている。他方、加藤勝信官房長官は、記者会見において、スケジュールありきではないと明言している(三月十六日官房長官記者会見)。
政府として、有識者会議のとりまとめ時期に関して方針を定めているのか。定めているならばその方針を明らかにしていただきたい。また、定めていないのであれば、いつ誰がどのように定めるのか。
右質問する。