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令和四年六月二日提出
質問第八六号

国立競技場及び周辺整備に関する質問主意書

提出者  井坂信彦




国立競技場及び周辺整備に関する質問主意書


 東京五輪・パラリンピック(以下、東京大会)では、新たに改築された国立競技場が、開会式・閉会式をはじめとしたメイン会場として活用された。千五百億円を超える巨費を投じて建設され、我が国で最大の観客数を誇る国立競技場は、東京大会後にもレガシーとしての活用を期待されている。
 東京大会実施前、「大会後の運営管理に関する検討ワーキングチーム(以下、WT)」の議論では、大規模な陸上競技大会で必要な補助競技場(以下、サブトラック)の設置に必要な土地を周辺に確保することが困難であり、陸上競技での利用は行わず、臨場感ある球技専用スタジアムに改修するという方向性が示されていた。
 しかし令和二年十月、当時の萩生田文部科学大臣は記者会見で「将来も陸上のできるようなグラウンドとして残すことは一つの方策だと思っている」と述べており、また令和三年十月の報道では、政府関係者への取材結果として、球技専用化を見送り、陸上トラックを残す方針が伝えられている。主な理由は、陸上トラックの撤去と客席数増設にかかる改修工事費が最大百億円かかることと、年間維持管理費と採算性の問題だとされている。
 もしWTの議論を撤回して陸上トラックを残すことになるのであれば、周辺の整備計画にも影響を及ぼすことが考えられる。大規模な陸上競技大会を実施するためにはサブトラックを新たに設置しなければならない。当初予定されていた新野球場、新ラグビー場、複合施設、テニスコート、公園などの計画にサブトラックを加えた計画が必要になる。
 このように、国立競技場の東京大会後の運営については周辺整備にも大きな影響を与える可能性があるため、政府の考えを以下質問する。

一 国立競技場の今後の活用方針として、WTの議論を撤回して陸上トラックを残すということに対して、政府の見解はどうか。
二 陸上トラックを残す場合、大規模な陸上競技大会が開催できるようサブトラックを設置する必要があると考える。国立競技場に付設されるサブトラックであるから、当然国立になると考えられる。政府はサブトラックを整備するつもりはあるか。
三 サブトラックについて、東京体育館の二百メートルトラックを利用する案や、代々木公園の「織田フィールド」を利用する案が報道されている。大きさや、国立競技場からの距離に問題があると思われるが、こうした既存の施設をサブトラックとして大規模な陸上競技大会を開催することは可能なのか、政府の見解はいかがか。
四 国立競技場周辺整備として、神宮外苑再開発事業(仮称)が進められている。サブトラック用地を取得しなくても、例えば、新ラグビー場の建設にあたり、サブトラックとしての利用もできる計画にすることも考えられる。再開発事業にあたり、国立競技場と周辺施設が機能的に運営できるよう、個別の施設整備について計画を見直すべきと考えるが、政府の見解はいかがか。
五 国立競技場の改築は、この再開発事業の基礎となるものであり、国立競技場に併せての再開発ともいえる。国立競技場で大規模な陸上競技大会を開催するためには、政府がこの再開発計画にコミットし、サブトラックの課題を解決しなければならないと考えるが、政府はこの事業に関与するつもりはあるか。
六 仮に、国立競技場において大規模な陸上競技大会での使用を想定しておらずサブトラックが不要だとしても、この再開発計画は都市部のスポーツ施設の再編を中心とした重要な再開発計画である。全国の各種スポーツ団体・プロスポーツ・スポーツ愛好家などに多大な影響を与えるものであることから、政府が国策として積極的に関わり、スポーツの振興・充実のために協力して進めていくべきと考えるが、政府の見解はいかがか。

 右質問する。

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