衆議院

メインへスキップ



質問本文情報

経過へ | 質問本文(PDF)へ | 答弁本文(HTML)へ | 答弁本文(PDF)へ
令和五年十月二十日提出
質問第二号

外務省による中国の危険情報に関する質問主意書

提出者  松原 仁




外務省による中国の危険情報に関する質問主意書


 外務省海外安全ホームページに掲載されている中華人民共和国(中国)の危険情報について、令和五年五月十日の衆議院外務委員会で本職が、中国全域について少なくとも「危険レベル一」とすべきではないかと質問したところ、林芳正外務大臣(当時)は、「今後とも、適時適切な危険情報の見直しも含めたきめ細やかな情報発信、注意喚起を通じて、在留邦人の安全確保に努めてまいりたいと考えております。」と答弁した。林大臣は、本年五月三十一日の衆議院外務委員会においても、本職の質問に対して、同様の答弁をした。
 その後、本年八月二十七日に外務省海外安全ホームページは、「ALPS処理水の放出開始後、日本関係機関に対して多数の抗議、嫌がらせの行為や電話が発生しています。中国への滞在・渡航を予定している方や滞在中の方はこうした抗議や嫌がらせに十分に注意してください。」と注意喚起を行った。
 本年九月十七日に共同通信は、「日本政府が二千二十一年に東京電力福島第一原発処理水の海洋放出処分を正式決定して以降、中国でスパイ摘発を担う国家安全部門が、中国の政界や経済界に深く関わっていると見なした邦人に対する監視を強化していたことが十七日、分かった。特に放出を巡る日中間の協議に関わる人物らの身辺調査を水面下で進めたという。拘束も検討した可能性がある。」と報じた。同じく、共同通信は本年九月二十日、「中国北京市で三月にアステラス製薬の日本人男性社員がスパイ容疑で拘束された事件で、中国当局が男性を刑事拘留したことが二十日分かった。中国政府が今月中旬に入って日本側に伝えた。中国当局は正式に逮捕するかどうかを近く判断するとみられる。」と報じた。その後、北京共同は、中国当局がこの男性を十月に正式逮捕したと伝えている。
 外務省が海外安全ホームページにおいて、「中国への滞在・渡航を予定している方や滞在中の方はこうした抗議や嫌がらせに十分に注意してください。」との注意喚起を行っている事実を踏まえ、中国以外の国々に関する外務省海外安全ホームページの危険情報と比較しても、いまだ中国全域について「危険レベル一」以上としていないことは極めて不可解である。政府はいかなる理由から、中国を危険レベルの指定に該当しない地域として、中国への滞在・渡航予定者や滞在中の日本人に「危険レベル一」の警告を発しないのか。また、国・地域の危険レベルに関し、「危険レベル一」とする基準を明らかにするとともに、中国全域について同基準の要件に該当しない理由を明らかにされたい。

 右質問する。

経過へ | 質問本文(PDF)へ | 答弁本文(HTML)へ | 答弁本文(PDF)へ
衆議院
〒100-0014 東京都千代田区永田町1-7-1
電話(代表)03-3581-5111
案内図

Copyright © Shugiin All Rights Reserved.