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令和五年十一月十三日提出
質問第三九号

過去パワハラが報じられた将官の師団長就任に関する質問主意書

提出者  原口一博




過去パワハラが報じられた将官の師団長就任に関する質問主意書


 かつて「退職者続出」「パワハラ¥習者で通称「ハカイダー」」などと文春オンラインで報じられた将官(以下「本件将官」という。)が、この夏の人事で師団長に就任した。
 むろん、報道があったからといってそれが事実とは限らない。とはいえ、かつてそのような報道がされた以上、十分な説明なしにこのような人事を行うことは、自衛隊の士気、入隊を検討する方々の選択、一般国民の自衛隊に関する信頼などに悪影響を与える。本人のプライバシーの問題も、高位の公的地位にある者はこの点が公に問われることもまた当然であり、師団長クラスとなれば公に説明が必要と考える。

一 パワハラの事実関係について
 本件将官についてかつて文春オンライン(二千二十年八月七日、同月二十五日)で次のようなことが報道された。その真偽について答弁されたい。
 1 二千十八年三月にある部隊の団長に就任してから(二千二十年八月の記事の契機となった内部告発までに)十人近くが辞めた。前任者の時代は辞めた者はゼロであった。
 2 長期の海外派遣から帰国した隊員の苦労をねぎらうどころか、派遣中に自分が必要とする報告をタイムリーに上げてこなかったことについて数十分間大勢の前で罵倒した。
 3 一分でも待たせると「俺を一分待たせるとはどういうことか!」と恫喝した。
 4 壁を殴って穴を空けた。
 5 当該部隊においては、団長印が押された「金銭指導の団統一基準について」との文書が二千十七年六月二十九日に各部隊長宛に発出され、同年七月三日から運用を開始した。
  当該文書中「金銭管理状況の確認」とされた項目には、〈隊員の金銭管理状況を把握し、必要な指導を実施する。特に、要注意隊員(浪費癖があり、過去に借財歴及び返済困難又は無計画かつ多額の借財を有する隊員)について・・・通帳の残金を確認し必要な指導を実施する〉としている。その上で、中隊長が年二回の個人面談をし、金銭管理状況を聞き取りし、〈営内班長等は、毎月一回(基準)実施する金銭指導において、通帳(共済組合)の残金の確認及び防衛省ATMによる定積預金の一部解約等の状況について、確認する〉と記されている。
 6 5の制度が始まった当初は、中隊長などの現場レベルでチェックするにとどまっていたが、二千十八年に本件将官が団長に就任してからは全て団長に報告することとされた。
 7 金銭管理表の様式は、A三用紙一枚に赤、ピンク、黄、緑、青で危険度の高い隊員を区分けするような内容になっていた。
 8 本件将官は、隊員の名前をピックアップして今後の返済計画を中級幹部に作らせ、逐一報告させていた。そして、各隊長を呼びつけては『こいつの返済計画はどうすんだ』と指導を繰り返し、できあがった返済計画を回覧していた。
二 防衛省職員と思われる人物による政務三役に対する内部告発について
 「二千二十一年三月初旬頃、防衛省職員と思われる人物が、記者に対し、「陸上自衛隊、特に陸上幕僚長の横暴は、もう限界で目に余ります」と始まり、「ハカイダーの処分問題」と題した項目には本件将官をめぐって「秘密裏に処理するため、職員が本当に苦労させられ、精神的なダメージをうけた」こと、「今後の昇任への影響を避けるため、年内の処分にこだわった」ことなどを訴える文書を送付した。」との旨報じる記事が、文春オンラインに同月十九日に公開された。当該文書には、当時の岸防衛相など政務三役に同様の文面を送付したともあったとのことである。
 当時、このような文書を政務三役が受領した事実はあるか。
三 防衛省の説明責任について
 本件将官に係る今回の人事については、冒頭述べた観点から、一で述べた事実の真偽などについて防衛省として対外的に説明すべきと考えるが、どうか。

 右質問する。

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