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令和五年十二月八日提出質問第一二七号
訪朝する邦人サッカーサポーターの安全確保に関する質問主意書
提出者 松原 仁
訪朝する邦人サッカーサポーターの安全確保に関する質問主意書
令和八年に開催予定のサッカーFIFAワールドカップのアジア二次予選で、日本対北朝鮮のいわゆるアウェー戦が来年三月二十六日に予定されており、北朝鮮で試合が行われる可能性が高い。北朝鮮で開催された場合、多くの邦人が、応援のために訪朝する事態が想定され、試合が日本圧勝で終わった場合、邦人が、不当に拘束されるおそれがある。
過去に、複数のアメリカ合衆国(米国)市民が北朝鮮当局によって拘束され、解放のために元大統領が訪朝するなどしている。平成二十八年に拘束された米国人オットー・ワームビア氏は、過酷な拷問を受け、翌年昏睡状態で解放されるとすぐに死亡した。報道によれば、北朝鮮は米国政府にワームビア氏の「医療費」と称して、二百万米ドルの支払いを求めた。米国コロンビア特別区連邦地方裁判所は平成三十年十二月、ワームビア氏の死亡に責任があるとして、北朝鮮に対して、約五億米ドルの賠償金支払いを命じた。
政府は、我が国から北朝鮮への渡航自粛を要請しているほか、旅行業者に対し、北朝鮮への企画旅行については企画及び実施をしないよう要請する等しているが、問題は、政府の要請を無視する旅行者及び旅行業者がいることである。政府は、従来から行っている要請以外に、北朝鮮で邦人が拘束される事態を防ぐために、どのような施策を講じるか。
右質問する。