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答弁本文情報

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平成十三年四月十三日受領
答弁第四八号

  内閣衆質一五一第四八号
  平成十三年四月十三日
内閣総理大臣 森   喜  朗

       衆議院議長 綿貫民輔 殿

衆議院議員原陽子君提出京都議定書への米国の態度急変に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員原陽子君提出京都議定書への米国の態度急変に関する質問に対する答弁書



一について

 本年三月十三日、米国のブッシュ大統領は、発電所に対する二酸化炭素排出規制政策等についてのブッシュ新政権の見方を照会したヘーゲル上院議員の書簡に対し、気候変動に関する国際連合枠組条約の京都議定書(以下「京都議定書」という。)を支持しないこと等を内容とする書簡(以下「大統領書簡」という。)を発出したと承知している。
 また、同月二十八日、米国大統領府の報道官は、記者団の質問に対し、ブッシュ大統領は京都議定書を支持しないこと、米国政府は気候変動問題への取組について検討中であること、ブッシュ大統領は友好国及び同盟国との協力により並びに国際的な過程を通じて気候変動問題を解決するための技術、市場原理に基づく誘因及び他の革新的な方法を生み出すことができると考えていること等の発言(以下「米国報道官発言」という。)を行ったと承知している。

二について

 我が国は、京都議定書について、これを関係国が締結することが可能なものとした上で発効させるべく、従来から気候変動に関する国際連合枠組条約の締約国会議(以下「締約国会議」という。)等での交渉に積極的に臨んできており、その際には、地球規模での温室効果ガスの削減の実効性を確保するために、世界の二酸化炭素の排出量の約四分の一を占める米国が京都議定書を締結することが重要であると考えている。このため、我が国は、本年一月の日米外相会談において米国が締約国会議等での交渉に前向きに対応するよう働き掛ける等、関連する会議において及び外交ルートを通じて、米国に働き掛けてきたところである。
 こうした我が国の考え方に基づき、大統領書簡に対しては、同年三月十五日、川口環境大臣が、米国のウイットマン環境保護庁長官に対し、ブッシュ政権の中で同長官が米国の交渉における立場をより積極的なものとするよう主導することを希望すること等を内容とする書簡を発出したところである。
 また、米国報道官発言に対しては、同月三十日、森内閣総理大臣が、ブッシュ大統領に対し、米国は京都議定書を支持しないとの立場を表明したが、こうした動きが気候変動交渉に与える影響を強く懸念していること、米国が第六回締約国会議の再開会合に参加し、我が国と共に合意を模索することを希望すること、地球温暖化という国際社会の重大な課題に対し、米国が強力な主導的役割を果たすことを期待すること、日米両国が引き続き京都議定書の発効を始めとする地球環境問題に対して効果的に協力していくことを希望すること等を内容とする書簡を発出したところである。

三について

 本年三月三十一日現在、大統領書簡に対する各国の反応のうち主なものは別表一のとおりであり、米国報道官発言に対する各国の反応のうち主なものは別表二のとおりである。

四について

 本年三月三十一日現在、他国から我が国に対する要請や働き掛けは行われていない。

五について

 本年三月十九日の日米首脳会談においては、気候変動問題は取り上げられていない。


別表一

別表二


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