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答弁本文情報

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平成十四年五月十日受領
答弁第五六号

  内閣衆質一五四第五六号
  平成十四年五月十日
内閣総理大臣 小泉純一郎

       衆議院議長 綿貫民輔 殿

衆議院議員今野東君提出アジア太平洋戦争時の千島への朝鮮人の連行に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員今野東君提出アジア太平洋戦争時の千島への朝鮮人の連行に関する質問に対する答弁書



一の1から11までについて

 お尋ねの太平丸が小樽を出港した際に乗船していた者の人数、乗船していた軍人及び軍属の所属部隊名及び所属部隊ごとの人数並びに乗船していた朝鮮半島出身の軍属の人数、身分及び所属、朝鮮半島出身の軍属に対する菅原組の関与の有無、太平丸の沈没の際に死亡した者の人数並びに死亡した朝鮮半島出身の軍属の人数及びその死亡原因並びに朝鮮半島出身の軍属に支払われることになっていた給与の月額及び実際に支払われた額については、調査した限りでは、政府内に事実関係を的確に把握することができる記録が見当たらないことから、お答えすることは困難である。なお、現在厚生労働省において保有している旧陸海軍に関する資料(以下「旧陸海軍関係資料」という。)によれば、太平丸の沈没により死亡したと思われる者の人数は九百二名であり、太平丸の沈没により死亡したと思われる朝鮮半島出身の軍属(陸軍所属の雇員)の人数は百八十二名であると推定される。

一の12について

 お尋ねの未払賃金に係る債権を含む大韓民国又はその国民の日本国又はその国民に対する債権であって、財産及び請求権に関する問題の解決並びに経済協力に関する日本国と大韓民国との間の協定(昭和四十年条約第二十七号。以下「請求権協定」という。)第二条3の財産、権利及び利益に該当するものは、財産及び請求権に関する問題の解決並びに経済協力に関する日本国と大韓民国との間の協定第二条の実施に伴う大韓民国等の財産権に対する措置に関する法律(昭和四十年法律第百四十四号)第一項の規定によって、昭和四十年六月二十二日において消滅したものとされているところである。

一の13について

 お尋ねの未払賃金に係る債権を含む我が国と北朝鮮との間の財産及び請求権の問題については、日朝国交正常化交渉において協議されるべき性格のものであると考えている。

一の14について

 お尋ねの太平丸に乗船していた朝鮮半島出身の軍属の名簿及び死亡者の名簿については、調査した限りでは、政府内に保管されていることを確認することはできなかった。なお、厚生労働省においては、太平丸の沈没により死亡したと思われる百八十二名を含む死亡した朝鮮半島出身の軍人軍属に係る資料は保有しているところである。

二の1から3までについて

 お尋ねは千島方面に配属されていた朝鮮半島出身の軍属及び千島方面において業者に雇用されていた朝鮮半島出身者に関するものであると考えられるが、これらの者の人数、死亡者数及び死亡理由並びに千島海域で沈没した輸送船ごとの朝鮮半島出身の軍属の乗船者数及び死亡者数については、調査した限りでは、政府内に事実関係を的確に把握することができる記録が見当たらないことから、お答えすることは困難である。なお、旧陸海軍関係資料によれば、千島方面において死亡したと思われる朝鮮半島出身の軍属は七百八名であると推定される。

二の4から6までについて

 お尋ねの菅原組、瀬崎組及び地崎組の千島における軍施設建設工事については、旧陸海軍関係資料において菅原組は占守島における航空基地防空トンネル工事を、瀬崎組は択捉島における天寧航空基地工事をそれぞれ行った旨の記載があるが、それ以外については、調査した限りでは、政府内に事実関係を的確に把握することができる記録が見当たらないことから、お答えすることは困難である。

二の7について

 お尋ねの「厚生省の保管する千島に関する軍属名義」とは何を指すのか明らかではないが、現在厚生労働省において保有している旧陸海軍に関する人事資料には性別の記載欄がないことから、千島方面に配属された女性の軍属の有無等をお答えすることは困難である。

二の8について

 お尋ねの太平丸に軍属として乗船し、死亡した日本人の遺族に対しては、戦傷病者戦没者遺族等援護法(昭和二十七年法律第百二十七号。以下「援護法」という。)による援護が行われているが、援護法に基づく遺族年金及び一時金である弔慰金の支給総額は、遺族年金の申請時期、支給対象となる遺族の続柄等によって異なる。例えば、太平丸に乗船していた者で援護法第二条第一項第二号に該当するものの妻が援護法制定当初の昭和二十七年四月から平成十三年十二月までの月分の遺族年金を弔慰金と共に受給したと仮定すると、約四千百四十七万円が支給されたこととなり、太平丸に乗船していた者で援護法第二条第一項第四号に該当するものの妻が援護法による援護の対象となった昭和三十八年十月から平成十三年十二月までの月分の遺族年金を弔慰金と共に受給したと仮定すると、約四千百四万円が支給されたこととなる。

二の9について

 死亡した軍人軍属等及びその遺族を対象とする慰霊事業等については、朝鮮半島出身者のみを対象として行っているものはないが、軍属等として戦死した者の遺族であって日本に永住している在日韓国人等に対しては、平和条約国籍離脱者等である戦没者遺族等に対する弔慰金等の支給に関する法律(平成十二年法律第百十四号)により、人道的精神に基づき弔慰金を支給しているところであり、北太平洋方面において戦死した軍属等に係る平成十四年三月三十一日までの支給件数は十六件であり、支給総額は四千百六十万円である。

二の10について

 日本国との平和条約(昭和二十七年条約第五号)に基づき日本の国籍を離脱した軍属等の補償に関する問題については、我が国と大韓民国との間で締結された請求権協定において、両国及びその国民の間の財産、権利及び利益並びに請求権の問題は、日韓両国間では法的には完全かつ最終的に解決されたことが確認されており、また、我が国と北朝鮮との間の財産及び請求権の問題については、日朝国交正常化交渉において協議されるべき性格のものであると考えている。



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