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答弁本文情報

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平成十六年三月三十日受領
答弁第一三号

  内閣衆質一五八第一三号
  平成十六年三月三十日
内閣総理大臣 小泉純一郎

       衆議院議長 河野洋平 殿

衆議院議員長妻昭君提出医薬品の副作用に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員長妻昭君提出医薬品の副作用に関する質問に対する答弁書



一について

 お尋ねの「市販薬の発毛剤「リアップ」で、過去三年間で三人の方が副作用の疑いで死亡したとの報告」とは、先の答弁書(平成十五年九月二十六日内閣衆質一五六第九九号。以下「前回答弁書」という。)別表第一でお示しした症例のうち、大正製薬株式会社製「壮年性脱毛症用発毛剤リアップ」(以下「リアップ」という。)の有効成分であるミノキシジルが被疑薬とされる三症例に関する報告(以下「本件副作用報告」という。)を指すものと考えるが、本件副作用報告においては、リアップの副作用と疑われる「急性心不全」、「心筋梗塞(疑)」及び「心停止」により患者が死亡した旨の報告がなされているものの、リアップの使用とこれらの症状の発現との間の因果関係の有無は必ずしも明らかではないと考えている。
 同社からは、本件副作用報告に関する事情を聴取したところであるが、リアップの使用とこれらの症状の発現との間の因果関係を明らかにするような情報は得られていない。また、ミノキシジルの副作用については、二千三年七月二十八日発行の「Journal of Cutaneous Medicine and Surgery」に掲載された論文「Safety of Topical Minoxidil Solution: A One-Year, Prospective, Observational Study」によれば、疫学調査の結果、ミノキシジルの使用と循環器系の副作用の発現との間には関連があるとは認められない旨の結論が得られているとのことであり、本件副作用報告についても急性心不全等の症状の発現とリアップの使用との間の因果関係を明らかにすることは困難であると考えられるところ、現時点で政府として何らかの調査を行うことは予定していない。

二について

 先の答弁書(平成十五年六月六日内閣衆質一五六第五五号)一についてで述べた「副作用等報告」(以下「副作用等報告」という。)においては、リアップの副作用と疑われる症例として、平成十二年四月一日から本質問主意書が提出された平成十五年十一月二十六日までの間に二百八症例(同一の症例が複数回報告されたものを含む。)が報告されており、これらの症例に係るお尋ねの「認知年月日」のほか、患者の年齢の概数、性別及び症状は、別表のとおりである。平成十一年度以前の副作用等報告に係る報告書は、厚生労働省文書管理規程(平成十三年厚生労働省訓第二十一号)別表第二の「第四類(三年保存)」に該当し、既にその保存期間が経過していることから、現在は保存されていない。

三について

 リアップについては、これまでに次のような対策を講じてきているところである。
 「医薬品等安全性情報」(平成十一年十一月九日厚生省公表)に関係する情報を掲載し、リアップの使用中又は使用後に好ましくない症状が現れた場合には、直ちに使用を中止し、医師又は薬剤師に相談するよう薬局及び薬店での販売時における注意喚起を徹底すること及び動悸、胸痛等の好ましくない症状の発現に関する情報が得られた場合には、「医薬品等安全性情報報告制度へのご協力について(お願い)」(平成九年五月十五日付け薬発第六百三十三号厚生省薬務局長通知)に基づく報告をすることを医薬関係者に対して求めた。
 「ミノキシジル製剤の安全使用の徹底について」(平成十一年十二月三日医薬安第百四十八号・第百四十九号厚生省医薬安全局安全対策課長通知)により、社団法人日本薬剤師会及び各都道府県を通じて、薬局等に対し、既往歴等のある者に対する安全使用の徹底を図るよう指導した。
 平成十一年十二月ごろ、大正製薬株式会社に対して、外箱の表示の改善等により、狭心症、高血圧等の循環器系疾患の既往歴のある者は購入前に医師又は薬剤師に相談すべきである旨の注意喚起を徹底するよう口頭で指導をした。
 これらの対策の効果を具体的にお示しすることは困難であるが、これらの対策は、リアップの適正な使用の確保に資するものであったと考えている。

四について

 前回答弁書一及び二についてで述べたとおり、副作用等報告において、医師等が患者の遺族に対し、副作用により死亡したものと疑われることについて告げているか否かの報告は求めておらず、お尋ねの症例についても、医師等が患者の遺族に対してどのような説明を行ったかは把握していない。
 お尋ねの「補償問題」については、政府としてリアップの使用と症状の発現との間の因果関係を把握していないことなどから、具体的にお答えすることは困難であるが、医薬品の副作用の補償問題について一般論として申し上げれば、医薬品の副作用により死亡した患者の遺族は、医薬品の製造業者等の民事責任が認められる場合には、民法(明治二十九年法律第八十九号)等の規定に基づき損害の賠償を請求することができる。また、医薬品の副作用による健康被害については、医薬品が適正な使用目的で適正に使用されたにもかかわらず生じたものであるなど所要の要件を満たす場合、医薬品副作用被害救済制度の対象として、医薬品副作用被害救済・研究振興調査機構法(昭和五十四年法律第五十五号)第二十八条第一項の規定に基づく救済給付(平成十六年四月一日からは、独立行政法人医薬品医療機器総合機構法(平成十四年法律第百九十二号)第十六条第一項の規定に基づく救済給付)が行われることとなる。

五について

 副作用等報告については、医薬品の安全対策のため、医薬品ごとの症例の集積状況等を踏まえ、医薬品の添付文書における使用上の注意の改定が必要であるかなどについての評価を厚生労働省において行っているところであるが、今後、このような取組を強化していくため、平成十六年四月一日から、同日に設立を予定している独立行政法人医薬品医療機器総合機構においても、副作用等報告の分析及び評価を実施することとしている。また、医薬品の副作用等報告に係る個別の報告については、通常、個別の報告によって医薬品の使用と副作用と疑われる症状の発現との間の因果関係を明らかにすることは困難であることなどから、報告された症状が副作用であるかなどについての評価は行っておらず、今後、かかる運用を変更することは予定していない。


別表 1/13


別表 2/13


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別表 7/13


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