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平成十六年十二月十四日受領
答弁第七八号

  内閣衆質一六一第七八号
  平成十六年十二月十四日
内閣総理大臣 小泉純一郎

       衆議院議長 河野洋平 殿

衆議院議員東門美津子君提出沖縄での米軍ヘリ墜落「事故調査報告書」等に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員東門美津子君提出沖縄での米軍ヘリ墜落「事故調査報告書」等に関する質問に対する答弁書



一の1について

 お尋ねの「一、二ページ」については、本年十月五日に開催された日米合同委員会の下部機関である事故分科委員会(以下「事故分科委員会」という。)において、同年八月十三日に沖縄県宜野湾市で発生したアメリカ合衆国(以下「合衆国」という。)軍隊のヘリコプターの墜落事故(以下「本件事故」という。)に関する合衆国の事故調査報告書(以下「本件報告書」という。)とともに、事故分科委員会の合衆国側議長から日本側議長に提出された資料であることから、本件報告書と一連のページ番号が付されているが、本件報告書とは別の資料である。政府としては、本件報告書については、その全体を公表しているところである。

一の2について

 本件報告書には、第一海兵航空団司令の本件報告書を承認する旨の文書(二十三ページから二十六ページまで)が含まれているところ、本件報告書は、同司令が承認した合衆国政府の正式な報告書であると承知している。

一の3について

 政府としては、合衆国において、公的な組織による調査がどのように行われるべきとされているかについて、必ずしも詳細を承知しているわけではないが、本件報告書に係る調査(以下「本件調査」という。)について、複数の委員で構成される委員会は設置されていないものと承知している。
 また、本件事故に係る事実関係等の調査を行った合衆国海兵隊のカーソン中佐は、本件報告書の予備陳述(五ページから七ページまで)の四の記述によれば、本件事故に係る事故機(以下「本件事故機」という。)と同型のヘリコプター(以下「本件同型機」という。)の操縦士、海軍航空安全幹部課程の修了等の経歴を有しているとのことであり、本件調査を適切に行うために必要な資質を有していたものと考えている。

一の4について

 「誰に対するインタビューなのか明記されてない」との御指摘については、本件報告書のどの部分を指すかが明らかでないが、本件報告書には、一部、ページをつづる順序の乱れ等の不備があり、その修正の必要性については、合衆国政府に連絡したところである。
 いずれにせよ、本件報告書については、一の2についてで述べたように、第一海兵航空団司令が承認したものであると承知している。

一の5について

 お尋ねの「このヘリ部隊」が何を指すかが必ずしも明らかでないが、本件報告書の意見(十九ページから二十一ページまで)の十六においては、「modified quick rig」について、「証言は、この慣例がこの分遣隊に特有の、或いは、新しいものでもないことを示している」とされているところである。
 また、「modified quick rig」が本件同型機に特有のものか否かについては、本件報告書において明確に述べられていないものと承知している。
 いずれにせよ、「modified quick rig」については、本件報告書の勧告(二十一ページ及び二十二ページ)に記述されている再発防止策に加えて、航空機の安全の観点から、何らかの対応をとる必要があるか否か、今後、事故分科委員会等の場において議論してまいりたい。

一の6及び7について

 本件報告書には、合衆国の技術者により作成された技術的な報告書が添付されているわけではないが、本件報告書の予備陳述の三によれば、本件報告書は、本件事故の原因に係る技術的分析等について、合衆国ノース・カロライナ州チェリー・ポイントの海軍航空補給廠H五十三支援班の航空宇宙技術者等本件同型機の機体構造等の専門家から意見を聴いて作成されたものであるとのことであり、本件報告書には、事故の原因に関する当該航空宇宙技術者からの聞き取りの結果も添付されているところ、本件報告書は、技術的な検討を経て作成されたものであると考えている。
 また、合衆国政府からは、本件事故機にはフライト・データ・レコーダーやボイス・レコーダーは搭載されていなかったと聞いている。

一の8について

 コッター・ピンが「元々装着されていなかったのか、それとも装着されていたが抜けてしまったのか」という点については、本件報告書の意見の五において、複数の証言に基づき、「コッター・ピンは、・・・装着されていなかった」と述べられており、「報告書によって事故原因が明らかになったとは言い難いのではないか」との御指摘は当たらないものと考える。

一の9について

 お尋ねの「事故調査報告書の概要」の記述については、本件報告書の意見の一における「本事故は、整備上の過誤により惹起されたものであった。特に、整備要員が、事故機のフライト・コントロールを整備する上で、決められた手順を遵守しなかった。クイック・リグ又はフル・リグを実施していたかどうかについては、・・・混乱があった」との記述及び本件報告書の意見の五における「コッター・ピンは、テール・ローター・サーボをフォローオン・アームに接続するナット及びボルトを通して装着されていなかった」との記述を基に述べたものである。
 また、「事故調査報告書の概要」は、あくまで本件報告書の要点をまとめたものであって、本件事故の原因に関する政府としての結論を示したものではなく、本件事故の原因の究明及び再発防止策の策定については、事故分科委員会において、本件報告書を踏まえ、日米合同委員会への報告等に向け、技術的観点を含め、更に細部の検討を行っているところ、これがまとまり次第、合衆国政府とも協議の上、可能な限り公表していきたいと考えている。

一の10及び二の1について

 本件事故の発生後、合衆国政府は、事故原因についての更なる分析及び本件同型機についての綿密な点検が行われるまで、本件同型機を運用しない旨述べていたところである。しかしながら、本年八月二十二日、合衆国政府から本件事故の原因及び再発防止策についての十分な説明がないまま、普天間飛行場において本件同型機の運用が再開されたため、政府としては、かかる運用再開に反対するとの立場をとり、外務省北米局長から在日本国合衆国臨時代理大使に対して、同日、本件事故の原因及び再発防止策についての十分な説明がないまま、本件同型機の運用が行われることについて、強く抗議する旨述べたところである。
 その後、同月二十七日の同省北米局参事官から在日本国合衆国大使館の公使に対する申入れを含め、累次にわたり、本件同型機については、本件事故の原因及び再発防止策についての十分な説明がないまま運用を再開させることがないよう合衆国に対し申入れを行った。これらの申入れを受けて、同月二十八日、同公使から同参事官に対し、本件同型機の運用は、これを行うことが適切と言い得る状況となるまで行わない旨の連絡があった。
 同年十月五日に、合衆国政府から本件報告書が提出されたところ、これを踏まえ、日本側の専門家が普天間飛行場を訪問して、本件同型機の整備及び点検の状況について確認し、また、事故分科委員会において本件報告書の内容について検証した。かかる確認及び検証を通じ、政府として、本件事故の原因及び飛行再開に向けた再発防止策について、合衆国政府から十分な説明を聴取することができたとの認識を持つに至った。
 このため、同月十二日に開催された「沖縄在日米軍ヘリ墜落事故関係大臣等会合」において、合衆国政府から本件同型機の運用を再開するとの申入れがあった場合、政府として当該申入れについて異論を唱えないことを確認したところである。

二の2について

 合衆国政府に確認したところ、岩国飛行場に配備されているヘリコプター中隊に所属する本件同型機三機がイラクに移動したとのことである。

二の3について

 合衆国軍隊の運用の詳細については、イラクにおけるものを含め、承知する立場にはない。その上で述べれば、合衆国軍隊は、日本国とアメリカ合衆国との間の相互協力及び安全保障条約(昭和三十五年条約第六号)第六条の規定に基づき、我が国の安全に寄与し、並びに極東における国際の平和及び安全の維持に寄与するため、我が国において施設及び区域を使用することを許されているものであるが、合衆国軍隊が、運用上の都合により、岩国飛行場に駐留する部隊を含む我が国に駐留する部隊を他の地域に移動させることについては、同条約上問題ないと考えている。



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