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平成十八年二月十四日受領
答弁第四七号

  内閣衆質一六四第四七号
  平成十八年二月十四日
内閣総理大臣 小泉純一郎

       衆議院議長 河野洋平 殿

衆議院議員鈴木克昌君提出特別会計の改革及び積立金・剰余金の活用に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員鈴木克昌君提出特別会計の改革及び積立金・剰余金の活用に関する質問に対する答弁書



一について

 道路整備特別会計、港湾整備特別会計、空港整備特別会計、治水特別会計及び都市開発資金融通特別会計の五つの特別会計については、地方公共団体や民間事業者からの負担金、借入金などがあり、受益と負担の対応関係等を明確化しつつ、無駄を排除するとの観点から、これらの特別会計を平成二十年度までに統合することとしたものである。
 統合後の勘定区分については、適切な措置を今後検討することとしている。

二について

 産業投資特別会計産業投資勘定(以下「産投勘定」という。)は、産業の開発及び貿易の振興を目的とし、民間だけでは十分にリスクを負えない分野を対象として、政策的に投資資金の配分を行うとの財政的な資源配分機能を果たしてきている。
 具体的な投資対象については、社会経済情勢の変化に応じて見直しを行ってきたところであり、現在は、都市再生・地域再生等の大規模プロジェクトや中小企業金融分野の証券化等新たな金融手法の普及等のリスクを伴う分野を対象としている。このように、民間だけでは十分にリスクを負えない分野は引き続き存在すると考えられることから、こうした分野に対し投資資金の配分を行うため、産投勘定の業務を引き続き実施する必要がある。
 また、産投勘定における投資と財政融資との一覧性を確保することを可能とする等の効果が見込まれることから、産投勘定の業務は、平成二十年度までに、財政融資資金特別会計に移管して実施することとしたものである。
 なお、その後、民間での対応等を勘案の上で、一定期間経過後、産投勘定自体の在り方を、その存否も含め検討することとしている。

三について

 特別会計の剰余金及び積立金については、現下の厳しい財政状況を踏まえ、財政の健全化に貢献するよう、それらの必要性等につき点検を行った。その結果、平成十八年度予算において、合計十三兆八千三百十二億円の剰余金及び積立金を活用することとしている。
 財政融資資金特別会計における金利変動準備金については、財政融資資金特別会計法(昭和二十六年法律第百一号)第七条及び財政融資資金特別会計の損益計算の方法等に関する訓令(平成十二年大蔵省訓令第五号)第三条の規定に基づき総資産の千分の百に相当する額を上限として計上することが適当であるとしてきたが、平成十八年度においては、特別会計改革及び資産・債務改革をできるだけ早期に予算に反映させ、併せて国債残高抑制の要請に対応することとし、同特別会計の総資産の減少が当面継続することを踏まえれば、総資産に対する金利変動準備金の割合の考え方を維持しつつも、同準備金の一部を同特別会計に生じた損失の補填以外の目的に活用することができると判断して、同特別会計から十二兆円を国債整理基金特別会計に繰り入れ、国債残高の圧縮に充てることとしている。
 外国為替資金特別会計においては、同特別会計の健全性の維持及び一般会計の厳しい財政事情を総合的に勘案し、財政の健全化に貢献するため、平成十七年度に生じると見込まれる剰余のうち一兆六千二百二十億円を一般会計に繰り入れることとしている。
 産業投資特別会計、電源開発促進対策特別会計及び農業経営基盤強化措置特別会計においては、歳出を厳しく見直した結果として剰余が生じる見込みとなったことから、財政の健全化に貢献するため、産業投資特別会計から千二百二億円、電源開発促進対策特別会計から五百九十五億円、農業経営基盤強化措置特別会計から二百九十五億円をそれぞれ一般会計に繰り入れることとしている。

四について

 平成十八年度における財政運営のための公債の発行の特例等に関する法律案(以下「特例公債法案」という。)第三条第一項の規定による電源開発促進対策特別会計から一般会計への繰入金については、一般会計の収支の改善に寄与するため一時的に余剰資金の有効活用を図る観点から行うものであるが、その財源である電源開発促進税は電源開発促進税法(昭和四十九年法律第七十九号)第一条に規定する費用(以下「特定費用」という。)に充てるため課することとされていることから、最終的には特定費用に充てる必要がある。このため、電源開発促進対策特別会計から一般会計への繰入金相当額に達するまでの金額を、後日、一般会計から同特別会計に繰り入れる規定を設けている。
 また、特例公債法案第三条第一項の規定による繰入れがなかったとした場合に電源開発促進対策特別会計において生じていたと見込まれる運用収入に相当する額については、後日、一般会計から同特別会計に繰り入れる規定を設けていない。



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