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答弁本文情報

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平成十八年三月二十四日受領
答弁第一五五号

  内閣衆質一六四第一五五号
  平成十八年三月二十四日
内閣総理大臣 小泉純一郎

       衆議院議長 河野洋平 殿

衆議院議員鈴木宗男君提出杉原千畝元在カウナス日本国領事代理に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員鈴木宗男君提出杉原千畝元在カウナス日本国領事代理に関する質問に対する答弁書



一及び二について

 外務省において保管されている文書により確認できる範囲では、杉原千畝在カウナス領事館副領事(当時。以下「杉原副領事」という。)は、在カウナス領事館副領事在任中にユダヤ系避難民に発給した査証について、「リトアニア人及びポーランド人に発給した通過査証は二千百三十二件であり、このうちユダヤ系に対するものは約千五百件と推定される」旨の報告をしている。

三及び四について

 外務省において保管されている文書により確認できる範囲では、昭和十五年当時、「ユダヤ人に対しては一般の外国人入国取締規則の範囲内において公正に処置する」こととされており、また、杉原副領事に対して、「通過査証は、行き先国の入国許可手続を完了し、旅費及び本邦滞在費等の相当の携帯金を有する者に発給する」との外務本省からの指示があった。杉原副領事は、この指示に係る要件を満たしていない者に対しても通過査証を発給したと承知している。

五について

 外務省において保管されている文書により確認できる範囲では、杉原副領事に対して懲戒処分が行われたとの事実はない。

六について

 外務省において保管されている文書により確認できる範囲では、杉原副領事は昭和二十二年六月七日に依願退職している。外務省において保管されている文書からは、その理由を確認することは困難である。

七、九及び十について

 平成三年十月三日、当時の外務政務次官は、杉原副領事夫人等と面会した。当時の外務政務次官は、杉原副領事の人道的かつ勇気ある判断を高く評価し、杉原副領事の行動を日本人として誇りに思っている旨、また、五十年にわたって外務省と杉原副領事の家族との間で意思の疎通を欠いていたことは不幸なことであった旨を外務政務次官として発言した。面会について記録した文書は外務省に保管されており、「秘」に指定されている。この文書について行政機関の保有する情報の公開に関する法律(平成十一年法律第四十二号)に基づく開示請求があった場合には、同法の規定に従って対応することとなる。

八について

 外務省において保管されている文書からは、御指摘の理由を確認することは困難である。

十一について

 外務省として、御指摘の会談が行われたとは承知していない。

十二及び十三について

 平成十二年は、杉原副領事の生誕百周年に当たる年であり、外務省として、杉原副領事の業績をたたえる顕彰プレートを外交史料館に設置した。顕彰プレートには、「勇気ある人道的行為を行った外交官杉原千畝氏を讃えて」等の文言が記載されている。

十四について

 顕彰プレートに、御指摘の記載はない。顕彰プレートには、外務省として、杉原副領事の業績をたたえる文言を記載している。

十五について

 イスラエル政府は、杉原副領事に対し、昭和四十四年に勲章を、昭和六十年に「諸国民の中の正義の人賞(ヤド・ヴァシェム賞)」を授与したと承知している。

十六について

 お尋ねの事実はない。

十七について

 外務省として、杉原副領事は、勇気ある人道的行為を行ったと認識している。



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