答弁本文情報
平成十八年四月二十八日受領答弁第二三二号
内閣衆質一六四第二三二号
平成十八年四月二十八日
衆議院議長 河野洋平 殿
衆議院議員鈴木宗男君提出日本の教科書の記述に対するロシア外務省のコメントに関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員鈴木宗男君提出日本の教科書の記述に対するロシア外務省のコメントに関する質問に対する答弁書
一について
御指摘のコメントは、ロシア連邦外務省公式ホームページに掲載されており、その日本語の仮訳は、次のとおりである。
「ロシア連邦外務省は、日本国とアジア周辺諸国及びロシア連邦との関係に関する歴史問題に関連する、日本国文部科学省による高等学校教科書の該当部分の検定に注目した。特に、南クリル諸島、すなわち、択捉島、国後島及び小クリル群島(色丹島及び歯舞群島)が日本に帰属するかのような表現の「改訂」についてである。
この関連で、上記の諸島は、連合国のよく知られた諸合意に基づく、第二次世界大戦の国際法上の結果に従い、ロシア領土の不可分の一部であることを強調したい。
この点に関するロシア側の立場については、最高レベルも含めて、何度も日本側に対して指摘されている。
モスクワは、南クリルの「返還」要求は、本質において、戦後秩序の基盤を損なうものであり、第二次世界大戦の結果の見直しの要求にほかならないと理解する。」
御指摘の電報は、平成十八年三月三十一日午後一時五十分に外務本省において受信した。
択捉島、国後島、色丹島及び歯舞群島は我が国固有の領土であり、一についてで述べたロシア連邦外務省公式ホームページに掲載されたコメントは、我が国として受け入れることができない。
平成十八年三月三十一日、外務省において、松田邦紀外務省欧州局ロシア課長が、コスチン在日本国ロシア連邦大使館参事官に対し、三についてで述べた認識を含め、北方領土問題に関する我が国の立場を改めて申し入れた。