答弁本文情報
平成十九年六月一日受領答弁第二四〇号
内閣衆質一六六第二四〇号
平成十九年六月一日
内閣総理大臣 安倍晋三
衆議院議長 河野洋平 殿
衆議院議員鈴木宗男君提出政府開発援助(ODA)と我が国の国益に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員鈴木宗男君提出政府開発援助(ODA)と我が国の国益に関する質問に対する答弁書
一について
外務省として、御指摘の報道については承知している。
政府開発援助(以下「ODA」という。)は、政府又は政府の実施機関によって開発途上国又は国際機関に供与され、開発途上国の経済及び社会の発展並びに福祉の向上に役立つことを目的として行う資金及び技術の提供による協力のことである。
ODAは、開発途上国の安定と発展のための支援を通じて、国際社会の平和と繁栄に重要な役割を果たすとともに、開発途上国との友好関係を一層増進し、資源や市場を海外に大きく依存する我が国の国益の増進にも資するものである。
ODAによる我が国の国益の増進について、ODA実績の各国順位のみをもって論ずることは困難であるが、御指摘の事実そのものについては、少なくとも我が国の国益に資するものであるとは認識していない。
我が国の厳しい財政事情を踏まえると、歳出改革を通じた財政再建は、最も重要な課題の一つであり、このため、聖域なき歳出削減・合理化を実行することが重要と考えている。
外務省としては、ODAの政策、実施、評価に関する情報を、幅広く、迅速に公開し、十分な透明性を確保するとともに積極的に広報することが重要であると認識している。このため、政府開発援助(ODA)白書や経済協力評価報告書の公表を始めとする様々な手段を活用して、分かりやすい形で情報提供を行い、十分な説明責任を果たすべく努めているところである。