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平成十九年八月十五日受領
答弁第一五号

  内閣衆質一六七第一五号
  平成十九年八月十五日
内閣総理大臣 安倍晋三

       衆議院議長 河野洋平 殿

衆議院議員山井和則君提出介護保険制度等に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員山井和則君提出介護保険制度等に関する質問に対する答弁書



一及び二について

 厚生労働省としては、御指摘の「高齢者虐待防止センター」については、高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律(平成十七年法律第百二十四号。以下「高齢者虐待防止法」という。)に規定されているものでもなく、その運営について把握していないため、お尋ねの運営上の課題についての認識をお示しすることは困難である。また、高齢者虐待防止法第十八条に規定する事務の窓口における昨年度の相談件数及び当該窓口の周知の状況については、現在調査中である。また、休日夜間の対応をしていない当該窓口の数については、調査の対象としていないため把握することはできず、お答えすることは困難である。

三について

 高齢者虐待防止法第二十一条において、養介護施設従事者等による高齢者虐待に係る通報は市町村(特別区を含む。以下同じ。)に対して行うこととされており、御指摘のような場合を含めて、発見者は、市町村に通報すればよいものである。
 また、厚生労働省としては、御指摘のような地域包括支援センターに係る事例は把握していないが、そもそもそのような事例はあってはならないと考えている。

四について

 筋力トレーニングマシーンの使用については、介護報酬の算定要件となっておらず、事業所からの届出もなされないため、お尋ねの筋力トレーニングマシーンを使用している事業所の数については把握していない。

五について

 御指摘の答弁については、本人にできることは可能な限り自分でやってもらうという予防給付の基本的な考え方に照らして、適切なケアマネジメントの下でサービスが提供される場合には必要なサービスが従来どおり提供されるという趣旨を答弁したものであり、虚偽の答弁をしたものではない。

六について

 お尋ねの尾辻大臣が答えを聞いた同行者は、品川区の職員であったと承知している。また、厚生労働省老健局の担当者は、同行していた。

七について

 厚生労働省においては、本年一月から、市町村において介護予防サービスや介護予防事業のサービスを受けた高齢者の心身の状態や活動状況等のデータを収集する継続的評価分析支援事業を実施するとともに、これらのデータを基に、これらの高齢者の心身の状態や活動状況等の変化の分析及び評価を行う継続的評価分析等事業を実施している。
 継続的評価分析支援事業において収集したデータを基に、高齢者の心身の状態や活動状況等の変化の分析及び評価を行うには、一定の期間にわたり相当数のデータを収集した上で、サービス量の変化と高齢者の心身の状態等との関係を分析することが重要であり、継続的評価分析等事業の結果の取りまとめについても、一定の期間を要するものであるが、本年度には、一定の集計を行うこととしている。また、平成二十年秋頃に、中間報告を取りまとめ、公表する予定であるが、厚生労働省としては、取りまとめた中間報告も踏まえ、介護保険法等の一部を改正する法律(平成十七年法律第七十七号)附則第二条第二項の規定に基づき、予防給付及び地域支援事業について、その実施状況等を勘案し、費用に対するその効果の程度等の観点から検討を行い、その結果に基づいて所要の措置を講ずることとしている。

八について

 昨年度継続的評価分析支援事業に参加した七十六市町村については、その選定に当たって、特段の要件を設けてはいないものである。
 なお、今年度新たに参加する市町村の選定に際しては、継続的評価分析等事業の結果が平均的なものとなるよう、本年五月二十四日に各都道府県に対し、基本チェックリスト実施率が高い市町村、特定高齢者候補者率及び特定高齢者率が高い市町村、通所型介護予防事業及び訪問型介護予防事業への参加割合が低い市町村、六十五歳以上の高齢者に占める介護予防サービスの受給率が低い市町村を優先的に選定するよう依頼したところであり、これまでに八市町村が新たに参加している。

九について

 お尋ねについては、介護報酬は、介護サービスの手間を勘案し、要介護度が高くなるほど単価が高く設定されていること、要介護者に比べ要支援者の方が、実際にサービスを受給している者の割合が低いこと、要支援者を対象としない施設サービス(介護保険法(平成九年法律第百二十三号)第八条第二十三項に規定する施設サービスをいう。)に要した費用が介護給付費全体の約四十五パーセントを占めていることが、主な理由と考えられる。

十について

 厚生労働省としては、昨年五月に、地域包括支援センターの運営状況等の把握についての調査を実施しているが、同調査においては「保険者別予防プラン実施率」についての調査は実施していない。

十一について

 昨年度に地域支援事業に要した費用の額については、現在集計中であり、お示しすることは困難であるが、本年三月末時点で市町村から地域支援事業交付金の申請に当たって提出された当該事業に要する費用の見込額は、千三十六億千一万八千二百四十九円である。
 また、地域支援事業への総参加者数については把握していない。

十二について

 経済上の連携に関する日本国とフィリピン共和国との間の協定については、昨年九月九日に日フィリピン両国首脳の間で署名され、現在、フィリピン共和国において、同協定の効力発生に必要な国内法上の手続が進められているものと承知しており、同国が同手続を完了できなかった場合という仮定の質問にお答えすることは差し控えたい。

十三について

 第百六十六回国会に提出した社会福祉士及び介護福祉士法等の一部を改正する法律案においては、御指摘の「実務経験ルート」として、「三年以上介護等の業務に従事した者」について、新たに、文部科学大臣及び厚生労働大臣の指定した学校又は厚生労働大臣の指定した養成施設(以下「介護福祉士養成施設等」という。)において六月以上介護福祉士として必要な知識及び技能を修得することを同試験の受験資格とし、平成二十四年四月一日から施行することとしているが、介護福祉士養成施設等において修業する者の数及び当該者のうち修業に要する費用が教育訓練給付金の支給対象となる者の数については、同法律案が成立しておらず、介護福祉士養成施設等の指定に係る具体的な基準が策定されていない現時点において、これを具体的に見込むことは困難である。

十四について

 介護報酬は、一定のサービスの質を確保する観点から、介護サービスに要する平均的な費用の額を勘案して設定することとしている。
 次回の介護報酬改定においても、事業所の経営、介護職員の処遇の実態等を考慮しながら、国民が負担している介護保険料の水準等にも留意しつつ、社会保障審議会介護給付費分科会において十分な議論をいただき、適切な介護報酬の設定に努めてまいりたい。

十五について

 厚生労働省として現時点で把握している限りでお答えすると、本年六月十五日時点において、株式会社コムスンについては、二百二事業所が不適正な介護報酬の返還の対象となっており、返還の対象となる額は、四億三千五十三万千七百四十円である。
 なお、株式会社コムスンその他の広域的に事業を展開している訪問介護事業者に対しては、本年八月中の終了を目途に監査を実施しているところ、今後監査が完了した時点において、その結果を取りまとめることとしており、不適正な介護報酬の請求の状況についても取りまとめることとしている。
 また、同社の事業譲渡については、利用者に対する介護サービスの継続的な提供を確保することが最も重要であることから、同社に替わる事業者が早期に決定されることが必要であると考えている。

十六について

 今回の株式会社コムスンの不正行為は、人員基準を満たす人材の確保がなされないままに急激な事業拡大を行ったことや、法令を遵守する体制が整っていなかったことなどがその背景にあるものと考えている。
 また、今回の不正事案を受け、本年七月に、厚生労働省老健局長が委嘱した有識者から成る「介護事業運営の適正化に関する有識者会議」を設け、介護サービス事業者に係る不正事案の再発を防止し、介護事業運営の適正化を図るために必要な措置等の検討を行っているところである。

十七について

 御指摘の全国の保険者の数については、把握していない。

十八について

 地域密着型サービスについては、事業者からの申請により、市町村長(特別区にあっては、区長。以下同じ。)が、当該市町村の介護保険事業計画を踏まえて事業所ごとに指定を行うこととしており、原則として当該市町村に居住する者の利用を想定しているものの、当該市町村以外の市町村に居住する者が利用を希望した場合には、事業者が、利用を希望する者が居住する市町村長に対し新たに申請を行い、申請を受けた市町村長が、事業所の所在する市町村長の同意を得た上で当該事業所について指定を行えば、当該事業所が所在する市町村以外に居住する者も利用することが可能となっている。

十九について

 医療行為は、医師や看護師等の医学的判断及び技術をもって行うのでなければ人体に危害を及ぼすおそれがあることから、医師法(昭和二十三年法律第二百一号)第十七条や保健師助産師看護師法(昭和二十三年法律第二百三号)第三十一条等において、医療関係資格を有さない者が業として行うことを禁止しているところである。
 夜間において看護職員が配置されていない特別養護老人ホームにおける対応については、各施設が関係する医療機関に協力を求めること、あらかじめ夜間の処置が必要と見込まれる場合に看護職員が臨時に夜勤体制を組むこと、看護職員等による夜間の連絡体制を確保すること等により対応が可能と考えており、平成十八年の介護報酬改定においては、看護職員等による二十四時間の連絡体制を確保するため、重度化対応加算を創設したところである。

二十について

 痰の吸引は、その危険性を考慮すれば、医師や看護師等が行うことが原則であるが、ALS(筋萎縮性側索硬化症)の在宅療養患者の現状等にかんがみ、当面のやむを得ない措置として、一定の条件を満たした介護職員等による実施を許容しているところである。当該措置の見直しに当たっては、一定の条件を満たした介護職員等による痰の吸引の実施状況等を把握する必要があり、厚生労働省としては、現在行われている調査研究の結果等も踏まえながら、必要な検討を行ってまいりたいと考えている。

二十一について

 認知症介護研究・研修仙台センターが平成十七年二月に実施した全国の介護保険施設における身体拘束の状況に関する調査結果を精査し詳細な分析を行った結果からは、三対一の人員配置で身体拘束を行わずに介護を行うことが可能であることの説明及びその具体例の提示を行うことはできないものと考えている。
 厚生労働省としては、身体拘束を防ぐための効果的な方策について、今後とも必要な調査研究を行うこととしており、現在のところ介護保険施設の人員基準について見直すことは考えていない。

二十二、二十四及び二十五について

 介護報酬の地域差を勘案する方法については、平成十二年の介護保険制度創設時に、各サービスの人件費比率に国家公務員の調整手当の率を乗じて得た率を介護報酬の一単位の基本単価である十円に乗じて得た値を基本として、地域区分ごとの単価として設定することとしたものであり、これは地方と大都市の人件費の地域差を反映したものであるが、これまでの介護報酬改定の際には、介護報酬の地域差に補正を加える必要性について、社会保障審議会介護給付費分科会において議論は行われていない。
 また、介護報酬の地域差を勘案する方法については、昨年度から国家公務員の調整手当が廃止され、支給割合及び支給区分が調整手当とは異なる地域手当が導入されたことも踏まえ、次回の介護報酬改定において、事業所の経営、介護職員の処遇の実態等を把握、精査しながら、国民が負担している介護保険料の水準等にも留意しつつ、社会保障審議会介護給付費分科会において十分な御議論をいただき、適切な介護報酬の設定に努める中で検討してまいりたい。

二十三について

 介護保険制度における各サービスの人件費比率は、訪問介護、訪問入浴介護、通所介護等について六十パーセント、訪問看護、訪問リハビリテーション、短期入所生活介護等について四十パーセントと設定しているが、これらについては、平成十二年の介護保険制度創設時における各サービスに係る総費用に占める直接処遇職員(看護職員、介護職員、理学療法士、作業療法士)の人件費の割合等を勘案し設定しているものである。



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