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答弁本文情報

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平成二十年二月一日受領
答弁第一七号

  内閣衆質一六九第一七号
  平成二十年二月一日
内閣総理大臣 福田康夫

       衆議院議長 河野洋平 殿

衆議院議員照屋寛徳君提出防衛研究所が所蔵・公開する資料に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員照屋寛徳君提出防衛研究所が所蔵・公開する資料に関する質問に対する答弁書



一について

 防衛研究所は、自衛隊の管理及び運営に関する基本的な調査研究を行うとともに、幹部自衛官等の教育訓練を行う機関として、防衛省本省に置かれている。また、防衛研究所には、研究部、戦史部、教育部、図書館等の組織が置かれている。防衛研究所の職員は、事務官、教官、自衛官等により構成されており、調査員は、戦史に関する豊富な専門知識、経験及び見識を有する者として、史料の評価選別及びその公開審査業務等を職務としている非常勤の職員である。なお、戦史編さん官は、戦史に関する調査研究及び戦史編さんを職務としていたが、既に廃止され、現在は置かれていない。防衛研究所の平成十九年度における予算額は、約十五億八千万円である。

二について

 防衛研究所においては、旧陸海軍関係の公文書のほか出版物やこれらの複製物を含めて約十五万件の資料を管理しており、そのうち、公開としているものは約十四万七千四百件、部分公開としているものは約六百件、非公開としているものは約二千件である。資料の公開・非公開については、防衛研究所の部内規則において、公開を原則としつつ、特定の個人情報が記録されている資料等については、非公開とするとの基準を設けており、これに従って、防衛研究所図書館長が判定することとしている。

三について

 防衛研究所においては、戦史資料の適切な管理を目的として、資料が提供された経緯、提供者、その概要等を記した史料経歴表を当該資料に添付することとしている。史料経歴表については、主として防衛研究所の図書館において資料の整備を担当する職員が記載し、記名及び押印をすることとされており、その上で、図書館長が資料として保存するか否かの観点から、保存するものについて更に記名及び押印をし、当該史料経歴表を当該資料に添付することとしている。なお、史料経歴表とは別に何らかの記述が記載された紙片を貼付することとはされていない。

四について

 御指摘の「集団自決の渡嘉敷戦」及び「座間味住民の集団自決」の資料について、「防衛研究所戦史部」名義で、「事実とは全く異なるものが、あたかも真実であるごとく書かれたものである」などといった記述が記載されている紙片が貼付されていたことについては、昨年十二月に報道機関から取材依頼を受けた際に判明したところである。防衛研究所においては、戦史資料の適切な管理を目的として、資料の提供者等を記した史料経歴表を当該資料に添付することとしているが、史料経歴表とは別にこのような紙片を貼付することとはされていないことから、当該紙片については、取り除いたものである。また、これが貼付された経緯等については、関係する防衛研究所戦史部の職員等に聴取したところ、当該職員等から、貼付していない旨の回答を得ている。

五について

 史料経歴表における資料の所見等は、これを記載した担当者がその個人的な識見に基づいて記載したものであり、防衛研究所としての見解ではない。
 また、史料経歴表は、戦史資料の適切な管理を目的として添付されるものであることから、当該資料が提供された経緯、提供者、その概要等について、当該資料の閲覧者に誤解を与えないようにすることにも留意しつつ、端的に記載することが適切であると考えている。

六について

 史料経歴表については、戦史資料の適切な管理を目的として当該資料に添付することとしており、これは、沖縄戦関連資料に限って添付するものではない。
 お尋ねの「見解」及び「所見」がいかなる内容の記述を指すのか明らかではなく、また、防衛研究所図書館において管理している戦史資料は二についてで述べたとおり膨大な数にのぼり、お尋ねにお答えすることは困難であるが、資料の分類番号が「沖縄」のもの又は簿冊名に「沖縄」を含むもの五百二十九冊のうち、史料経歴表が添付されているものは百十四冊あり、史料経歴表とは別に何らかの記述が記載された紙片が貼付されているものは見当たらなかったところである。いずれにしても、史料経歴表は、五についてで述べたとおり、資料が提供された経緯、提供者、その概要等について、当該資料の閲覧者にも誤解を与えないようにすることにも留意しつつ、端的に記載することが適切であると考えている。



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