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答弁本文情報

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平成二十年四月四日受領
答弁第二二九号

  内閣衆質一六九第二二九号
  平成二十年四月四日
内閣総理大臣 福田康夫

       衆議院議長 河野洋平 殿

衆議院議員岡本充功君提出特定検診・保健指導の必要性に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。





衆議院議員岡本充功君提出特定検診・保健指導の必要性に関する質問に対する答弁書



一について

 内臓脂肪症候群(以下「メタボリックシンドローム」という。)とは、内臓脂肪型肥満とともに高血糖、高血圧、脂質異常といった複数の危険要素を有し、虚血性心疾患、脳血管疾患等の発症の危険性が高くなっている状態をいうが、メタボリックシンドロームに着目して実施する高齢者の医療の確保に関する法律(昭和五十七年法律第八十号)に基づく特定健康診査及び特定保健指導(以下「特定健康診査等」という。)は、必要な医療費の抑制を図ることを企図したものではなく、増大する医療費について、生活習慣の改善による糖尿病等の発症リスクの低減など、中長期的な観点からの構造的な効率化により医療費の適正化を図っていくものであり、メタボリックシンドローム該当者の減少は、将来の糖尿病等の患者を減らすものであることから医療費の適正化に資するものと考えている。
 また、保険者において設定する特定健康診査等の実施率及びメタボリックシンドロームの該当者・予備群(高齢者の医療の確保に関する法律に基づく特定保健指導(以下「特定保健指導」という。)の対象者をいう。以下同じ。)の減少率の平成二十四年度時点における達成状況を勘案し、平成二十五年度以降、当該保険者における後期高齢者支援金を十パーセントの範囲内で加算又は減算する仕組みが導入されるが、これは、保険者が生活習慣病対策を推進すれば、虚血性心疾患、脳血管疾患等の重篤な疾病の発症を防ぐことができ、後期高齢者における医療費の適正化につながると考えられることから、このような保険者の努力を評価し、特定健康診査等の積極的な実施を促そうとするものである。その具体的な仕組みについては、今後、平成二十二年度に予定されている医療費適正化計画の達成状況に関する中間評価及び各保険者における特定健康診査等の実施状況等を踏まえながら、検討していくこととしている。
 また、お尋ねのメタボリックシンドロームと後期高齢者医療の相関については、特定健康診査等によりメタボリックシンドロームの該当者・予備群が減少すれば、後期高齢者における医療給付費の適正化が図られ、後期高齢者医療制度の安定的な運営にも寄与するものと考えている。
 平成二十七年度までにメタボリックシンドロームの該当者・予備群を二十五パーセント削減するとの目標については、「経済財政運営と構造改革に関する基本方針二〇〇四」(平成十六年六月四日閣議決定)において推進することとされた健康フロンティア戦略における目標を勘案して、政策目標として設定されたものであり、特定健康診査等の保険者による積極的な実施をはじめ関係者による様々な取組によりこの目標が達成できるよう、保険者等に対する支援に努めてまいりたい。

二について

 自治体すなわち国民健康保険の保険者である市町村における特定健康診査の実施率六十五パーセントとの目標値については、平成十六年の国民生活基礎調査において過去一年間に何らかの健診を受けた者が六十・四パーセントであること等を踏まえ、平成二十四年度における全国目標を七十パーセントとしつつ、市町村は、健康保険組合等被用者保険のように事業主健診をはじめとした保険者と被保険者を結びつける強い関係性を活用した取組を実施することが容易ではないこと等特定健康診査の実施率の向上に向けて困難な要素があることを配慮して設定したものである。お尋ねの健診実施率に満たない自治体に対するペナルティについては、一についてで述べた通り、他の目標値の達成状況等も勘案し、後期高齢者支援金を加算又は減算することとしており、合理的、効果的な仕組みとなるよう、今後、その具体的内容を検討してまいりたい。
 特定保健指導の実施率四十五パーセントとの目標値については、特定健康診査の実施率、特定保健指導の実施率及び保健指導による改善率を見込んで、平成二十七年度におけるメタボリックシンドロームの該当者及び予備群の減少率二十五パーセントとの目標値の達成に必要な実施率として設定したものである。
 特定健康診査等の全国一律の目標値の合理性に関するお尋ねについては、都市部に比べ都市部以外は、一般に人件費や物価が低いこと、特定健康診査等の委託先の増加等により全国的にその費用も均衡化することが見込まれること等から、地域別に目標値を設定することはしなかったものである。実際の特定健康診査等の費用についても、平成二十年二月時点において、一人当たりの特定健康診査等の実施に係る契約予定単価について全都道府県から受けた報告によれば、都市部以外が高いという傾向は見受けられない。なお、特定健康診査等の目標値については、保険者によって置かれている状況が異なることから、保険者の種別ごとに設定しているところである。
 お尋ねの検診・保健指導の実施にかかる地方自治体の追加的費用については、各市町村における特定健康診査等に要する費用ということであれば、現時点では把握していないが、その費用について、一定の基準に基づき、国及び都道府県から三分の一ずつ負担することとなっている。

三について

 御指摘に関連して、厚生労働省においては、平成二十年度から医療保険者において実施する特定保健指導の対象者を選定する基準を決定しているが、当該基準は、平成十七年四月に日本内科学会等八学会により発表されたメタボリックシンドロームの診断基準を踏まえ、有識者からなる「標準的な健診・保健指導の在り方に関する検討会」において検討を行った上で決定したものであり、現時点における科学的根拠を十分に踏まえたものであると考えている。
 今後、科学的知見の集積等により日本内科学会等八学会の基準の見直しがあった場合には、必要に応じて、特定保健指導の対象者を選定する基準の見直しの必要性を検討してまいりたい。

四について

 御指摘の小児におけるメタボリックシンドロームの健康診断の効果及び全国における実施状況については、当該健康診断を実施する前提となる日本人の小児のメタボリックシンドロームの診断基準が未だ確立していないことから、お答えできる状況ではない。また、政府においては、現段階では全国的な取組へと展開する考えはない。
 小児における高血圧等については、生活習慣のみによらないものもあることは承知しているが、生活習慣に起因するか否かにかかわらず、地方自治体等が独自に児童生徒を対象としてメタボリックシンドロームの健康診断を実施する場合には、実施主体において、御指摘のような児童生徒の差別やいじめにつながることのないよう十分配慮し、個人情報の適切な管理等を含め適切に対応されるべきものと考えている。



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