答弁本文情報
平成二十年四月十五日受領答弁第二六九号
内閣衆質一六九第二六九号
平成二十年四月十五日
衆議院議長 河野洋平 殿
衆議院議員鈴木宗男君提出警察組織における裏金問題を実名で訴えた現職警察官に対する警察庁の対応等に関する再質問に対し、別紙答弁書を送付する。
衆議院議員鈴木宗男君提出警察組織における裏金問題を実名で訴えた現職警察官に対する警察庁の対応等に関する再質問に対する答弁書
一について
警察庁としては、前回答弁書(平成二十年四月四日内閣衆質一六九第二三二号)二についてで述べた愛媛県警察による調査は、平成十七年一月二十日から同年三月三十一日までの間は同県警察本部総務室長を調査責任者として、同年四月一日から同年六月十日までの間は同県警察本部警務部長を調査責任者として、当時の警察署長等の関係者を対象とした聞き取り等の方法により行われたものと承知している。
愛媛県警察に対しては、会計検査院において、仙波敏郎巡査部長による記者会見が行われた平成十七年一月二十日以降、同県警察における予算の執行状況について、実地検査を行っていると承知している。
前回答弁書三についてで述べた執行手続上の問題等とは、具体的には、所定の時間帯以外の時間帯に行われた飲食について補食費として捜査費を執行したもの、捜査費証拠書類に捜査協力者に謝礼として交付した物品の品名を誤って記載したもの等である。
警察庁としては、平成十八年度の愛媛県警察に対する会計監査において、当時の警察署長等の関係者からの聞き取り等を自ら実施した結果、前回答弁書三についてで述べたとおり、一についてで述べた同県警察の調査の結果と異なる事実は確認されなかったところである。
警察庁としては、一についてで述べた愛媛県警察による調査は、所要の調査体制により十分な期間にわたり、同県公安委員会からの逐次にわたる指導を受けつつ、厳正に行われたものと認識している。
警察庁としては、地方公務員である愛媛県警察の職員である仙波敏郎巡査部長に対して懲戒処分等を行うかどうかについては、同県警察において判断すべきものであると考えている。
愛媛県警察によると、御指摘の新聞記事の内容を含め、平成十七年一月二十日に行われた仙波敏郎巡査部長による記者会見での申立てに係る事実等について調査した結果、捜査費の執行の一部に執行手続上の問題等は認められたものの、当該申立てに係る事実を含め、捜査費が私的に費消された事実又は組織ぐるみで不適正に使用された事実は確認されなかったとのことであり、また、警察庁においても、同県警察に対して実施した平成十八年度の会計監査の結果、同県警察の調査結果と異なる事実は確認されなかったところである。
前回答弁書十二及び十三についてでお答えしたとおり、警察庁としては、予算は適正に執行すべきものであり、偽領収書の作成による捜査費の私的な費消はあってはならないことであると考えている。